3人のレンガ積み職人

いよいよ下期がスタートしました。上期総評としては、とても厳しい戦いの日々でした。
ここ数年は、円安・原油高騰から始まり、11月から2月末にかけて極端な暖冬傾向でした。
やはり、祖業である灯油巡回につきましては、一番の敵である暖かさが、厳しさを増しました。
そして、円安やあらゆる物価高にも引きずられて、思うように数字は伸びずに厳しい結果となりました。
ここに来て、アメリカ・トランプ大統領の年初からの地政学リスクの連鎖により、世界経済は大きく揺れている。
ベネズエラ大統領拘束から始まり、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃、そしてホルムズ海峡の事実上の封鎖は、
世界の原油供給の約2割を直撃し、原油価格の急騰と物流停滞を引き起こした。
これによりエネルギーコストの上昇、輸送遅延、株式市場の大混乱が連鎖して、
世界全体の経済損失は短期間でも少なくとも50兆円~100兆円規模に達するとの試算も出ている。
まさに、世界は一つにつながっており、一地域の紛争が瞬時に全体へ波及する現実を突きつけている。
特に日本は原油の約9割を中東に依存しているため影響は深刻で、
ガソリン価格高騰を抑えるために政府は1リットルあたり約50円の補助を実施し、その財政負担は毎月約5000億円規模にのぼる。
今回の危機は、シューワGの最大の問題ですが、その反面では、
日本BCPが非常時の各油種の必要性を東日本大震災以降に常に提案をしてきましたので、ここは活況を呈しています。
今期ほどに13事業をやってきて良かったと思った年はありません。
相場格言でもあるように、「卵は一つのかごに入れるな」がありますが、これは単なる相場の話ではありません。
まさに!すべてを一択に賭けた瞬間に、崩れた時に会社も人も一気に倒れる格言を思い出しました。
だからこそ、シューワGは、13事業もリスク分散して、どんな荒波が来ても絶対に倒れない経営を貫いていく実感ができましたし、必ずやれる自信もあります。
今回の危機は、エネルギー安全保障の重要性と世界経済の相互依存の脆さを改めて浮き彫りにしています。
まさに、上り坂、下り坂、まさか!!の連続でした。
このような状況の中でも、上期を振り返りますと、この厳しい市場環境の中で、まずまずの成績だったと思います。
全従業員の皆さま、ひとまずは、ありがとうございました。
大きな事故もなく、本当に皆さまお疲れさまでした。

そんな中、4月1日には入社式が開催されました。
今年もシューワグループ全体で、9名ものフレッシュなメンバーが無事に入社してくれました。
全国395万社といわれる企業の中から、弊社を選んでもらえたことに、感謝の気持ちとともに、今後に向けて非常に身の引き締まる思いです。
入社式では、私からの訓示として、社会人の先輩としての「仕事とは?」というテーマで言葉を贈りました。
これは新入社員の皆さんに社会人としての心構えをお伝えするものですが、
この時期に『3人のレンガ積み職人』の話をします。仕事として最も重要なことだと思いますので、
一年に一度、皆さんにも新たな心境でお読みいただければ幸いです。
これからの長い社会人生活の中で、日々の仕事にどれだけ素直な気持ちで取り組んでいるのか。
そして、自分自身の未来の人生が大きく変わる、とても重要な“考え方”でもあります。
ビジネス訓話の具体例がありますので、もう一度、皆さんで考えてみましょう。
『3人のレンガ積み職人』
中世のとある町の建築現場で、3人の男がレンガを積んでいた。
そこを通りかかった旅人が、3人の男たちに「何をしているのですか?」とたずねた。
1番目の男
『見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日、雨の日も強い風の日も、暑い日も寒い日も一日中レンガ積みだ。
なんでオレはこんなことをしなければならないのか、まったくついてない。』
2番目の男
『オレはね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね。』
旅人は「それは大変ですね」といたわりの言葉をかけました。すると意外な言葉が返ってきました。
『なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養っているんだ。
この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから、大変だなんて言ったらバチが当たるよ。』
3番目の男
『ああ、オレたちのことかい?オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。』
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。
すると男は、楽しそうにこう返してきました。
『とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだ!素晴らしいだろう!』
【10年後 目的と仕事⇒結果】
1番目の男・・・相変わらず朝から晩まで言われた通りの『レンガ積み』の『作業』をしていた。・・・『作業』
2番目の男・・・今度はレンガ積みではなく、お金の儲かる木材切りの現場で『カネを稼ぐため』と言ってノコギリを手に働いていた。・・・『稼業』
3番目の男は、その真摯な働きぶりから信頼を得て、『村で山から水道を引く計画があり、中心人物として働いていた』・・・『使命』
一日一日の仕事を『単なる作業』と考えるのか、それとも『たくさんの人々を救うための大事な仕事』と考えるのか。
その“心”の持ち方次第で仕事の価値は変わり、働き方も変わってくるというお話です。
今の現段階では、新入社員の皆さんに大きな差はありません。
しかしながら、「目的」と「考え方」をきちんと持った日々の行動が、
1年、5年、10年、20年と時間が経過する中で、はっきりと人生模様や結果に差が表れてきます。
そのように考えると、「仕事」は長期的に大きな意味で広がりを持ってきます。
仕事は短期・単発的にやるものから、長期・生涯をかけてやるものまで、実に幅広いものです。
私たちシューワグループが掲げる理念は、「ありがとうの言葉を世界一集める企業」からさらに上を目指し、「ありがとうの言葉が溢れる企業」です。
これは単なる飾り付けをした理念ではなく、私たち一人ひとりの在り方、生き方に直結する目標です。
「ありがとう」は人と人との信頼の証であり、価値ある仕事の証です。
お客様からの「ありがとう」、仲間同士の「ありがとう」、そして取引先や社会からの「ありがとう」。
それらが溢れる職場にしていくためには、まず自分が誰かに対して「ありがとう」を届けられる人になることです。
その積み重ねこそが、会社の魅力となり、信頼となり、そして大きな成長につながっていきます。
そして、皆さんに何度でもお伝えしたいことがあります。
「従業員の成長が、会社の成長」そのものです。
会社の未来は、経営戦略や商品力だけでなく、「人」の成長にかかっています。
皆さん一人ひとりが、「昨日より少しでも成長した自分」であることが、会社全体の原動力となるのです。
ここで皆さんに改めて考えていただきたい問いがあります。
それは「仕事とは何か?」ということです。
毎年の「3人のレンガ積み職人」の話で考えてみてください。
同じレンガを積むという行為でも、「作業」としてこなしている人、「稼業」として割り切っている人、
そして「使命」として誇りを持って取り組んでいる人では、まったく違う人生を歩むことになります。
ただ与えられたことをこなすのは、AIやロボットにもできる「作業」です。
それは、やがて機械に代替されてしまうこともあるでしょう。
すでに飲食店では、ロボットが配膳を行う時代になりました。
そんな時代だからこそ、「仕事とは何か」を自分の言葉で語れる人になってほしいです。
つまり、人にしかできない「考える力」「感じる力」「お客様のご要望を汲み取る力」が、何よりも求められるのです。
仕事とは、人のため、社会のため、自分の人生のために、自らの価値を提供し続ける営みです。
その意味を深く理解したとき、皆さんの毎日の業務はただの作業ではなくなります。
それはやがて使命となり、やりがいへと変わり、人生を彩る「生き方」そのものとなっていきます。
私の好きな言葉に「Boys, be ambitious.(少年よ、大志を抱け)」があります。
これはクラーク博士の言葉ですが、今の時代を生きるすべての働く人に向けられた言葉でもあります。
どうか従業員の皆さんも、大きな夢と高い目標を持ってください。
現実は決して甘くはありませんが、夢があるからこそ、目標があるからこそ、困難を乗り越える力が湧いてきます。
仕事は、ワクワクとドキドキに満ちたステージです。
私たちシューワグループは、皆さんが輝ける舞台を全力で用意していきます。
皆さんの情熱と挑戦が、その舞台をさらに飛躍させていくのです。
特に新入社員の皆さん、皆さんの存在は、駅伝で例えるならば襷(タスキ)であり、事業承継において私たちにとって大きな希望です。
100年永続企業が、究極の目標です。
今の純粋で素直な気持ちで、たくさんのことを吸収しながら、「仕事観」を養っていってください。
そして周囲の先輩たちも、時には優しく、時には厳しく背中を支えながら、自らも「学び続ける大人」であり続けましょう。
「ありがとうの言葉が溢れる企業」をつくるためには、感謝の心と挑戦する心、そして仲間を思いやる心が不可欠です。
それがあれば、どんな困難も乗り越えていけますし、笑顔の絶えない職場が実現します。
皆さん一人ひとりの成長が、この会社の未来です。
下期も、熱く、真剣に、そして前向きに。
共に気持ちも新たに、フレッシュな風を吹かせながら、全力で走り抜けていきましょう。

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