
3人のレンガ積み職人

皆さん、おはようございます。
いよいよ下期がスタートしました。
上期総評としては、とても厳しい戦いの日々でした。
ここ数年は、円安・原油高騰から始まり、11月、3月は極端な暖冬傾向でした。
やはり、祖業である灯油巡回につきましては、政府の激変緩和策があり、12月度、1月度に5円ごとの減額となり、灯油価格自体が高いものとなりました。
今期は、例年より需要期には寒かったのですが、あらゆる物価高にも引きつられて、思うように数字は伸びずに厳しい結果となりました。
ここに来て、アメリカ・トランプ大統領の関税によって、世界的同時株安と原油相場大暴落となっております。
なんと!日欧米で500兆円消失だそうです。
とにかく、世界がきな臭い。
これから、あらゆるものが物価高騰によるインフレ状態となり対岸の火事ではありません。
まさに 上り坂、下り坂、まさか!!の連続でした。
この様な状況の中でも、上期を振り返りましては、この厳しい市場環境の中でもまずまずの成績だと思います。
従業員の皆さま
一先ずは、有難う御座いました。
大きな事故も無く、本当に皆さまお疲れさまでした。
そして、4月1日(火)には、新入社員式が開催されました。
今年もシューワグループ全体で、20名ものフレッシュなメンバーが無事に入社してくれました。
全国395万社といわれる企業の中から、弊社を選んでもらえたことに、感謝の気持ちと今後に向けて、とても気が引き締まる思いです。
新入社員式では、私からの訓示で社会人の先輩としての「仕事とは?」というテーマで言葉を贈りました。
これは、新入社員の皆さんに社会人としての心構えをお伝えするものですが、
この時期に『3人のレンガ積み職人』のお話をしますが、仕事としての一番重要なことだと思いますので、
一年に一度、皆さんも新たな心境でお読み頂ければ幸いです。
これからの長い社会人生活の中で、日々の仕事にどれだけ素直な気持ちで取り組んでいるのか?
そして、自分自身の未来の人生が大きく変わるとても重要な”考え方”でもあります。
ビジネス訓話の具体例がありますので、もう一度、皆さんで考えてみましょう!
—–『3人のレンガ積み職人』
中世のとある町の建築現場で3人の男がレンガを積んでいた。
そこを通りかかった旅人が、3人の男たちに「何をしているのですか?」とたずねた。
1番目の男
『見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日、雨の日も強い風の日も、暑い日も寒い日も1日中レンガ積みだ。
なんでオレはこんなことをしなければならないのか、まったくついてない。』
2番目の男
『オレはね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね。』
旅人は「それは大変ですね」といたわりの言葉をかけました。すると意外な言葉が返ってきました。
『なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養ってるんだ。
この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから、大変だなんて言ったらバチが当たるよ。』
3番目の男
『ああ、オレたちのことかい?オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。』
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。
すると男は,楽しそうにこう返してきました。
『とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだ!素晴らしいだろう!』
【10年後 目的と仕事⇒結果】
1番目の男・・・相変わらず朝から晩まで言われた通りの『レンガを積み』の『作業』をしていた。・・・『作業』
2番目の男・・・今度はレンガ積みではなく、お金の儲かる!木材切りの現場で『カネを稼ぐため』といってノコギリを手に働いていた。・・・『稼業』
3番目の男は、その真摯な働きぶりから信頼を得て『村で山から水道をひく計画があり中心人物として働いていた』・・・『使命』—–
一日一日の仕事を『単なる作業』と考えるのか、それとも『たくさんの人々を救うための大事な仕事』と考えるのか、
その”心”の持ち方次第で仕事の価値は変わり、働き方も変わってくるというお話です。
今の現段階では、新入社員に皆さんに大きな差はありません。
しかしながら、「目的」と「考え方」をきちんと持った日々の行動が1年、5年、10年、20年の時間の経過で、はっきりと人生模様や結果に差が表れる形になります。
その様に考えると「仕事」は、長期的には大きな意味で広がりを持ってきてしまいます。
仕事は短期・単発的にやるものから、長期・生涯をかけてやるものまで実に幅広いものです。
私たちシューワグループが掲げる理念は「ありがとうの言葉を世界一集める企業」からさらに上を目指して、「ありがとうの言葉が溢れる企業」を目指しています。
これは単なる飾る付けした理念では無く、私たち一人ひとりの在り方、生き方に直結する目標です。
「ありがとう」は人と人との信頼の証であり、価値ある仕事の証です。
お客様からの「ありがとう」、仲間同士の「ありがとう」、そして取引先や社会からもたくさんの「ありがとう」が溢れる職場にしていくためには、
まず自分が誰かに対して「ありがとう」を届けられる人になること。
その積み重ねこそが、会社の魅力となり、信頼となり、そして大きな成長に繋がっていくのです。
そして、皆さんに何度でもお伝えしたいことがあります。
「従業員さんの成長が、会社の成長」そのものです。
会社の未来は、経営戦略や商品力だけでなく、「人」の成長にかかっています。
皆さん一人ひとりが、「昨日より少しだけでも成長した自分」であることが、会社全体の原動力となるのです。
ここで皆さんに改めて考えていただきたい問いがあります。
それは「仕事とは何か?」ということです。
毎年の「3人のレンガ積み職人」の話で考えてみてください。
同じレンガを積むという行為でも、「作業」としてこなしている人、「稼業」として割り切っている人、
そして「使命」として誇りを持って取り組んでいる人では、まったく違う人生を歩むことになります。
ただ与えられたことをこなすのは、AIやロボットにもできる「作業」です。
それは、やがて機械に代替されてしまうこともあるでしょう。
すでに飲食店では、ロボットが配膳を行う時代になりました。
そんな時代だからこそ、「仕事とは何か」を自分の言葉で語れる人になって欲しいです。
つまり、人しか出来ない「考える力」「感じる力」「お客様のご要望」などの汲みとることが何よりも求められる力です。
仕事とは、人のため、社会のため、自分の人生のために、自らの価値を提供し続ける営みです。
その意味を深く理解したとき、皆さんの毎日の業務はただの作業ではなくなります。
それは、やがて使命となり、やりがいへと変わり、人生を彩る「生き方」そのものとなっていきます。
私の好きな言葉である「Boys, be ambitious.(少年よ、大志を抱け)」です。
これはクラーク博士の言葉ですが、今の時代を生きるすべての働く人に向けられた言葉でもあります。
どうか従業員の皆さんも、同様に大きな夢と高い目標を持ってください。
現実は決して甘くはありませんが、夢があるからこそ、目標があるからこそ、困難を乗り越える力が湧いてきます。
仕事は、ワクワクとドキドキに満ちたステージです。
私たちシューワグループは、皆さんが輝ける舞台を全力で用意していきます。
皆さんの情熱と挑戦が、その舞台を更なる飛躍していくのです。
特に新入社員の皆さんは、皆さんの存在は駅伝で例えるならば襷(タスキ)であり事業継承の私たちにとって大きな希望です。
100年永続企業が、究極の目標となっております。
今の純粋で素直な気持ちで、たくさんのことを吸収しながら、「仕事観」を養っていってください。
そして、周囲の先輩たちも、時には優しく、厳しく皆さんの背中をしっかりと支えながら、自らも「学び続ける大人」であり続けましょう。
「ありがとうの言葉が溢れる企業」をつくるためには、感謝の心”と“挑戦する心”、そして“仲間を思いやる心”が不可欠です。
それがあれば、どんな困難も乗り越えていけますし、笑顔も絶えない職場が実現します。
皆さん一人ひとりの成長が、この会社の未来です。
下期も、熱く、真剣に、そして前向きに、共に気持ちも新たに、フレッシュな風を吹かせて、下期も共に全力で走り抜けていきましょう。