
まさかの豪雨災害

台風18号から変わった低気圧の影響で、栃木県、茨城県など関東地方で記録的な大雨となり、甚大な被害をもたらしました。被災された方々には、心からお見舞い申し上げます。さて、日経新聞の中から、興味深い記事がありましたので紹介します。
【2015.09.11日経新聞社説より抜粋】
▼おどろおどろしい字面だと、かねて思ってはいた。氾濫をくり返してきた荒れ川なのだろう、と。きのう、茨城県常総市で堤防を決壊させた鬼怒川のことだ。たくさんの家屋や自動車が水に没した。流された家も。名前にたがわず、鬼が怒った形相を思わせる姿だった。
▼歴史をひもとくと、鬼という字や怒という字を昔から使ってきたわけではないらしい。古くは「毛野(けぬ)川」と表されたそうだ。「衣川」あるいは「絹川」と書かれたこともあるとか。これだと荒れ川というより、むしろ穏やかな川のイメージが沸いてくる。読み方はそう変わらないのに印象は正反対。不思議な名前ではある。
▼1階が濁流に呑(の)まれ、いまにも流されそうな家の屋根に上った家族。水の中で立ちすくんでいるかのような電信柱にすがり、助けを待つ男性。ヘリからロープを伝って濁流に足を踏み入れ、救助に向かう自衛官。「あきらめないで」と呼びかけるNHKのアナウンサー。やっぱり鬼が怒る川と書くのがふさわしい、と思う。
▼「50年に1度」といわれる豪雨が、今回の氾濫の原因だ。その豪雨をもたらしたのは台風18号から変わった低気圧。とうに列島を通り過ぎたのに、しめった大気を関東や東北の上空に引き寄せ続けた。自然の力はときに鬼と呼ぶしかないほど猛々(たけだけ)しく、神秘的でもある。だからこそ、助け合う人の姿は美しく、いとおしい。
—–今回の関東や東北で降り続いた雨は、各地に大きな爪痕を残した形である。
この鬼怒川の堤防が決壊した水害を見て、小泉元首相の言われた言葉「まさか!」を思い出しました。上り坂、下り坂、それに一番怖い坂が「まさか」という坂であると云う事を・・・。被災された住民の方々も一週間前までは「まさか」自分が、このような災害にあうとは、夢にも思わなかったことでしょう!
備えあれば憂いなし
僕は、水害の映像を観て、東日本大震災を思い出しました。川の決壊から、あれだけの水量が住宅地に流れ出ていく光景。津波に似ているのでびっくりした次第です。テレビニュースから流れる避難所の方の言葉でも「がれきを片付けてほしい」「早く電気と水道の復旧を」などなど、あの大震災のときと同じような被災者の方々の声がありました。その声を聞くと、いかに平和なことが有難いかと深く感じました。
BCP対策の必要性
今回の災害を眼にして再度、強く認識できた事。それは『備えあれば憂いなし』です。シューワグループは、東日本大震災の岩手県の復興支援で日頃からの備えがいかに必要な事であるかを感じました。そして、今はBCP対策に力を入れ、その必要性を各方面に提案しています。
大事故や大災害が起こってからでは遅いのですが、このような節目節目のときにこそ、改めて危機感を持つことは必要なことです。全国的にBCP対策の啓蒙活動も活発化してきて、シューワグループとしても手綱を締め直し、防災・減災に努めて行かなくてはいけません。
最後に
昨今、よく耳にする言葉が「50年に一度の大雨」「100年に一度の大地震」といった災害被害に関する言葉です。さらに、新たに竜巻や突風の被害も聞こえてきます。『まさか』は自然災害だけでなく、ビジネスにおいても、プライベートにおいても、いつ起こるのかわかりません。それが、世の中の摂理です。これからも、あらゆる面で危機意識を高めて、皆さんで力を合わせて厳しい時代を乗り越えて行きましょう!