請求書の人生 vs 領収書の人生

今週は、イエローハット・創業者の鍵山秀三郎さんが、以前、月刊誌の『致知』で語っておられたお話がとても深い学びとなりましたので、皆さんと”考え方”を共有したいと思います。

—–致知出版社「人間力メルマガ」より。鍵山秀三郎(イエローハット創業者)氏のお言葉より
『もっと、もっと、もっと・・・。』

—–際限なく求めて欲しがって生きるのは、「請求書の人生」であると、知人の有吉説志様から教えて頂きました。
有吉様は、幼い頃祖母さんから、寺社にお参りした時は「ありがとうございます」と請求書ではなしに領収書のお参りをしなさい、と教えられたそうです。
向上心や探求心は人の成長に欠かせない大切な条件ではありますが、度の過ぎた欲求は人を卑しくし、しいては国家の尊厳を傷つけることにも繋がります。
有吉様のお話を通じて、求めるばかりではなく、いま与えられているものごとに感謝の心を持つ「領収書の人生」を歩めと教えていただきました。
日本には領収書の生き方をしている方が、大勢おられますが、そういう方は世間から注目されることはありません。
請求書の生き方をする人が、派手で目立つのに比べて、領収書の生き方をする人は、地味で人目につかないところが共通しているからです。
誰からも注目されず、光の当たらないところで、いつ報われるか分からないことにも、心を込めて取り組んでおられるその姿からは、卑しさは微塵(みじん)も感じられません。
他人に頼ったり、求めたりすることなく、人の役に立つことだけを念頭において、一途に歩み続けるお姿は、人を惹きつける豊かな魅力を備えています。
このような方々は、お互いに住む世界は異なっていても、一度会っただけで朴納なお人柄に惹かれ、年来の知己のようになります。
語り合ううちに、この方の成功を祈り、ささやかであってもお手伝いをしたいという思いが湧いてきます。
そして、この領収書の生き方をされている方々同士のご縁を結ぶことの大切さを実感いたします。—–

以前にも紹介したことがありますが、私も数年前に宮城県にてイエローハット創業者・鍵山さんが始められた「日本を美しくする会・掃除に学ぶ会」参加をして汗を流しました。
地域住民の方とイエローハットの皆さん、そして村井知事と共に皆さんで小学校のトイレを掃除をしました。
上記のご縁がありましたので、「請求書の人生」のお話にはとても親近感があり興味深いものがありました。

鍵山さんは、言わずと知れた、イエローハットの創業者であり、自転車一台から始めた商売を、一代で東証一部・一流企業に育て上げ、大成功を収めておられました。
また、社員の心の荒みをなくしたいと創業時に始めた掃除の実践は、今日まで半世紀以上にも及び、運動の輪は会社の枠を超えて、日本全国のみならず世界にも広がっています。
鍵山さん自身も、人から教わったことだと述べておられましたが、「もっと、もっと、もっと・・・。」 といった感じで、際限なく求め続け、欲しがっていく生き方を、「請求書の人生」と呼ぶそうです。
「向上心」や「探究心」といったものは、人間の成長に欠かせない必須条件ではありますが、“度の過ぎた欲求”は、利己的な思考となり人間自体を小さくしていくとの事。
いい生活は物に支配されていますから、「もっともっと」という心が働き、いわゆる『請求書の人生』になってしまうそうです。 
逆に、求めるばかりではなく、いま与えられている物事に「ありがとうの感謝の心」をもって過ごす人生には、「領収書の人生」となるそうで、このことを初めて知りましたが、なるほどと感じました。 
古き良き日本には、”利他の心”を持った素晴らしい「領収書の生き方」をしている人がたくさんの方がいらっしゃいますが、そういう方はあまり世間から注目されることはありません。
欧米のように自己主張が多くて、利己心を持った「今だけ」「お金だけ」「自分だけ」という自己主張の多い生き方となっているように思います。
これらは、すべて集める生き方であって「請求書の人生」となる訳ですね。

『請求書の生き方』をする人が派手で目立つのに比べて、「領収書の人生」をする人は、地味で人目につかないところが共通しています。 
誰からも注目されず、光の当たらないところで、いつ報われるか分からないことにも、心を込めて取り組む姿からは「卑しさ」なんてものは微塵も感じられません。
「もっと、もっとの利己心」と「ありがとう、ありがとうの利他心」がありますが、そもそもは、私たちは、裸で生まれて、まったくの無一物、ゼロからスタートしました。
よくよく考えてみれば、自分のものは一つもありません。
親からの愛もすべて与えられたものばかりです。
その様に考えると、人生のスタートのすべては、受け取るだけの「領収書の人生」です。

この事にどれだけ気づくことができるのか、そして、感謝の気持ちを持った人生にできるかによって人生感が大きく変わると思います。
そのお返しとして、社会に出てからは、どれだけ自分自身の存在によって、周りの人々に良い影響を与えることができたかによって、人生の価値が決まってくるのだと感銘を受けました。
「ありがとうの利他心」を与えることができるかが、自分自身の成長にも繋がると思います。 
人のお役に立つことだけを念頭において一途に歩み続ける”利他の心”の方は、自然と人を引き付ける豊かな魅力を備えていくのでしょう! 
そんな人生って、とても素敵で素晴らしいと感じました。

稲盛塾長と同様に鍵山さんも日々、ど真剣に人間性を磨かれると同時に、実直に人生を生きてこられて、事業においても大成功を収めておられます。
私たちも、「領収書の人生」 が送れるように!少しでも人間性を高めて参りましょう!!

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