人として何が正しいのか!

中古車販売大手・ビッグモーター社の保険金不正請求事件は、時間が経つにつれ過度なノルマなどの実態が明らかに成ってきました。
「何が起こっていたのか」は、新聞・テレビニュース報道の通りですが、とても大きな問題であり、未だに全貌が明らかになっておりません。
そして、なぜ、この様な事件が起こったのか?
明日は我が身と捉えながら、今週はビッグモーター社の保険金不正請求について考えてみたいと思います。

皆さんもよくご存じのビッグモーター社は、全国に300店舗以上を展開しており、買取台数6年連続日本一・中古車販売TOPに君臨していました。
このビッグモーター社の不正が明るみになってきており、全国都道府県で民間車検場の指定が取り消されている事態に発展しています。
その背景には、徹底した成果主義で売れれば短期間で出世して高収入を得られるのが特徴であり、利益を上げるために、わざわざ車を損傷させ、保険金の水増し請求を行うという手口が横行していたようです。
現段階の調査結果を見てみると、過度なノルマが影響していたとの事。

そんな中、テレビニュースでの第一報!に耳を疑いました。
—–創業者の兼重宏行をはじめとする全取締役はコーポレートガバナンスの機能不全や歪な企業風土醸成に重大な責任を負っているため、以下のとおり報酬の自主返上を実施いたします。
代表取締役社長 報酬100%  1年間返上!!—–とありました・・・?。
私の正直な感想はそんなに簡単な問題では無いのでは・・・?!と率直に感じました。

そして、続けて、ビックモーター社長が幹部向けたLINEの内容にさらに驚きました。
—–メディアの常として、全社員の2%に満たない一部のBP社員の過去の不祥事でも、世間の関心を集めるために、会社全体の組織ぐるみだと決めつけて報道しています。
特に、今回の件には一切関係ない、店舗とサービス工場の写真を使って、記事、動画を流しています。
前回も流しましたが、営業メンバーとサービスの皆さんは、大変だと思いますが、これまで以上に、お客様に親切で誠意ある対応で、クオリティの高い、商品、サービスの提供をお願いします。
会社も保険金不正請求問題の早期解消と信頼回復にメンバーを増員して、全力で対応していきます。—–

正直、このLINEの内容には呆れたものです。
どこに向かってビッグモーター社が仕事をしているのか?
まずは、今回の不正請求問題に対して、ビッグモーター社として緊急記者会見を開き事情を説明すべきでは無いのか?
【全社員の2%に満たない一部のBP社員の過去の不祥事で】とありますが、2%の従業員が保険金詐欺の不正請求行為をしているにもかかわらず、さも犯罪行為を正当防衛の様な言い方には愕然としました。

そして、お客様の大切な車に対して故意に傷を付けてしまった。
お客様の車両保険を水増しすると、次回には保険金が上がる可能性もあり、回りまわっては、我々の損害保険金にも影響が出る可能が高くなり他人事ではありません。
やはり、問題の本質には企業体質の大きな深い闇があると感じました。
お金を返せば良いのでしょ!的な発言??。
子供がスーパーマーケットで万引きをして、商品を返してお金を支払えば良いのでしょう的な発言に聞こえて仕方がありません。

更には、テレビニュースで元検事の若狭勝弁護士は、刑事事件として捜査されるということになれば、3つの罪が考えられるということです。
1つ目・・・保険金を不正に請求した件の詐欺罪。
2点目・・・車を故意に傷つけたことに対する器物損壊罪。
3点目・・・国交省も今後調査するということですが、不正な車検を行ったことに対する道路運送車両法違反の罪、この3つが考えられるということです。

これだけの犯罪行為自体が、ビックモーター社内の6000名の従業員の内、2%に当たる120名が行っていたとは想像ができません。
まさに、謝罪して済む問題ではありません。

シューワグループ・私自身も含めて、他社の問題について、清廉潔白を主張をするつもりはありません。
しかしながら、稲盛塾長が常に仰る教えでは、【人として何が正しいのか!】【常に原理原則に基づき公正明大に生きなさい。】を仕事をする前に人間しての指針を持つべきだと教えてくださっています。
地球よりももっと広い「宇宙の意志」の法則で考えると、10年、20年の長い月日で必ずしっぺ返しがあると言われております。
仏教の言葉では、【善因善果】・・・よいことをすればそれがもととなって必ず良い報いがあるということ。
まさに!【悪因悪果】はその反対を意味するものです。
今回の問題は、【善因善果】と【悪因悪果】の最たるものでは無いでしょうか?
やはり、そこには【人として何が正しいのか!】。人は失敗をする動物でありますが、今回のような利己的で傲慢な【悪因悪果】は絶対に許せない事です。
もちろん、当社より大きな会社ですので、色々なご苦労様があったかも知れませんが、社会に必要とされ喜ばれることをやっている事が、一番重要だと思います。
会社として、個人として、いかに社会の皆様のお役に立つことが出来るのか?
有難う=有る事が難しい事を実現をする。
この結果 ”たくさんのありがとうの言葉が貰える”そんな評価を受けていたら、その有難い言葉で従業員と会社が成長させて貰います!
多くの人にそのサービスを提供することが、世の中の為に繋がります。

今回の事件では、当然ながらお客様にも影響すると思いますが、早期の原因究明と改善策、そして責任の所在を明確にして、再スタートするべきです!
会社にとってもちろん利益は大切ですが、利益自体は目的ではありません。
利益はいつでも取り戻せますが、失った信用はなかなか取り戻すことが難しく、とてつもない逆風となります。

企業経営を永続させるためには、シューワグループも進化版の近江商人の教えである「三方よし」からの「五方よし」を提唱しています。
「お客様よし・地域社会よし・取引相手様よし・社員(従業員)よし・会社よし」の「五方よし」から、お客様よし・地域社会よしの信用が一番大切です。
これからも厳しい経営環境が続きますが、「焦らず・慌てず・諦めず」の心でど真剣にたくさんのありがとうを集めましょう!

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