レッドオーシャン逆張り経営

先週は、とても大きなニュースが2つありました。
その内のひとつが、岸田政権の支持率が過去最低の21%となったこと、さらに1ドル161円突破という歴史的な円安です。
この2点から、今後のシューワビジネスとしてどう動くのかを考えていきたいと思います。

まずは、岸田政権発足以来最低の内閣支持率21%との報道がありますが、 一説には17%という報道もあります。
物価高で一般庶民が苦しんでいる時に、自民党議員の裏金問題が拡大したのですから、この支持率は当然だと思います。
但し、我々の石油業界と消費者にとっては、激変緩和策の延長は有難いものです。
岸田政権も支持率回復に躍起となっているので、電気とガスも軽減策が再開するという摩訶不思議な政策での石油激変緩和策の延長は7回目です。
この激変緩和策期限も12月末までとなっていますが、北海道や東北地区は厳冬となりますので、冬の寒い時期に簡単には辞めることは出来ないと考えられます。
推測ですが、12月末となっておりますが岸田政権が存続する限り、最低2025年3月末までの延長が予想されています。
財政負担が長期化する可能性が有り、詳細は分かりませんが政府から元売り各社への支給額の総額は10兆円にも上るそうです。
これも、摩訶不思議な政策として世界的には脱炭素カーボンニュートラルとして動いており、ヨーロッパ諸国のガソリン価格は250円前後となっているそうです。
その様に考えると、石油にだけ優遇措置をとるのでは無く激変緩和策の税金は不要だと思います。
今の岸田政権は、アクセルとブレーキを同時を踏んでいるようにしか見えません。

そして、もうひとつの大きなニュースが歴史的な円安(1ドル161円)です。
思い起こせば、東日本大震災があった年の民主党政権時に円高(1ドル75円)がありました。
当時を振り返れば、率直な意見として東日本大震災による未曾有の大災害に見舞われ、かつ東京電力の原発問題がある中で円高に振れるのは絶対に可笑しいと感じていました。
その後、少し円安に振れ、翌年には1ドル83円前後のレートで大量のウォーターサーバーを購入しました。
すべての支払いはドル決済でしたので、今のレートで考えると約半値で買えたことからインパクトの大きさがわかります。
このことから、これからの円安への影響を考慮すると下記のような点が懸念されます。
そのリスクとは下記の通りのイメージです。
 
・ 上昇する調達原価を販売価格に転嫁して、売値価格上昇。
・ 一般消費者は、倹約、節約からの生活防衛にて、販売数量減少。
・ モノが売れないことから会社の業績が悪化して、売上金額減少。
・ 業績低迷により給料が上がらず、賞与も減少。
・ 株価低迷で富裕層の財布の紐も固くなり、消費減少。
・ さらに物価が高止まりをして、販売不振から業績低迷。

まさに!円安は負のスパイラルです!!
本来、モノが売れなくなれば、需給バランスが釣り合うまで価格が下がるのが市場の原理原則です。
適度なインフレ進行は、必ずしも悪ではありませんが、上流企業のトヨタ自動車や上場している輸出企業を除く中小企業は、日本国内では97%を占めています。
未曾有の円安も重なり、日本国が一人負けの構図にある厳しい現実を、国民一人ひとりが認識する必要があります。

そして、先週にもお伝えした「レッドオーシャン逆張り経営」についても考えてみたいと思います。
この石油業界は「レッドオーシャン」と呼ばれ、激しい競争が繰り広げられています。
思い起こせば、1988年の創業当時は日本がバブル絶頂後期であり、石油元売りメーカーは15社以上がありました。
まさに!石油全盛期なので、ガソリンスタンドが元売りマーク替えをするときには、元売りが大枚を叩いて入札を入れるような加熱ぶりでした。
その時点のガソリンスタンド総数は、約60,000軒ありましたが、現在は約30,000軒となり、今後は元売メーカーのEV(電気自動車)転化も考えると20,000軒になるとの予想となっております。
その様に考えると、まさしく石油業界は「レッドオーシャン」です。

更に、灯油巡回販売を考えると、円安、原油高騰、地球温暖化、毎年の最低賃金引き上げ、少子高齢化問題、世界的な脱炭素カーボンニュートラル問題など、本当に大変な問題や課題が山積みです。
その様な現状を冷静に考えると、「レッドオーシャン逆張り経営」の言葉となりました。
逆張り経営とは、他の企業が追求していないニッチな市場や戦略に焦点を当てることです。
ニッチ分野では、大手企業や他社の参入が少ない分野であり、逆張りでありながらITやAIを駆使しグリーンオーシャン戦略も視野に入れながらの戦略です。
大手企業がやらない・やれない!ガソリンスタンドを居抜きで安く買う”合わせ技ビジネス”として、燃料の備蓄、油槽所、ガソリンスタンドと、ローコスト経営を伸ばして行きたいと思います。
とても激しい競争が繰り広げられるレッドオーシャン市場で、他社がやらない・やれない市場分野で新しい技術に投資して、独自の市場ポジションを確立するというグリーンオーシャン戦略です。
短期的に利益を犠牲にしても、中期的、長期的な需要を見越し、かつお客様のニーズを見ながら、これからの成功を目指すことが重要だと思います。
我々もこの激しい石油業界競争の中で果敢にチャレンジをして、事業領域を拡大をして行きながら、新しい価値と存在意義の再確認をしましょう。
切磋琢磨しながら、従業員の皆さんの努力と創造力が我々の未来を切り拓くのです。

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