たこが足を食う

ここに来て、岸田政権の人気取り大盤振る舞いが止まりません。
コロナ禍以降、持続化給付金、雇用調整助成金、無担保融資補助金、事業再構築補助金、全国旅行支援(goto新キャンペーン)、燃料油価格激変緩和対策、等々、経済対策が矢継ぎ早に投下されています。
ところで、直近で実際に気づいたことを紹介したいと思います。

まずは、10月31日より全店全国巡業に大澤課長と共に出ておりますが、その時の旅行割引きと地域クーポンが手厚いのでビックリしました。
(条件としては、コロナワクチン接種3回必要)
今回の全国旅行支援の財源はなんと!約5600億円にものぼるそうです。
以前のGoToトラベル延長に1兆311億円の予算が閣議決定をされているので財源がまだ残っているとの事。
旅行割引きと地域クーポンのホテル宿泊代の例は、下記の通りです。
・ビジネスホテル宿泊代6500円 割引金額2600円(40%OFF) 支払い金額 3900円 
さらに地域クーポン券 3000円 実質差し引き金額 900円で泊まれたことになりました。(驚愕)
正直な感想としては、何故、ビジネスで利用しているのにこの割引が必要なのか?
街の商店街で使えない地域クーポン(使用できる店が限定)に意味があるのか?
中小企業を助ける政策にはなっていないように感じました。

そして、二件目は、石油小売り販売業としてはとてもありがたいのですが燃料油価格激変緩和です。
全店巡業でもお話をしておりますが、重要なことにもかかわらずあまり知られていないのでもう一度整理をして、クルーの皆さんへお伝えください。
燃料油価格激変緩和対策事業とは?(経済産業省資料参照)
—–コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」(令和4年4月26日 原油価格・物価高騰等に関する関係閣僚会議にて取りまとめ)に基づき実施する施策であり、
原油価格高騰が、コロナ下からの経済回復の重荷になる事態を防ぐため及び国際情勢の緊迫化による国民生活や経済活動への影響を最小化するための激変緩和措置として、
燃料油の卸売価格の抑制のための手当を行うことで、小売価格の急騰を抑制することにより、消費者の負担を低減することを目的としています。

燃料油価格の仕組み
緩和措置期間中、全国平均ガソリン価格が1リットル170円(※1)以上になった場合、
1リットルあたり5円を上限(※2)として、燃料油元売りに補助金を支給します。
※1:支給開始後4週間は170円、翌4週間は171円など。令和4年4月25日の週からは168円程度。
※2:令和4年4月25日の週からは上限を35円に拡充。更なる超過分についても1/2を支援。
消費者に直接補助金を支給する制度ではありません。
また、小売価格の高騰を避けるための制度であり、価格を引き下げる制度ではありません。
・緩和措置の対象となる燃料油 ; ガソリン/軽油/灯油/重油/航空機燃料
・燃料油価格激変緩和措置の期間 ; 令和4年12月末まで   —–

正直、激変緩和による補助金にて減額して貰う側とすればとても有難いことですが、その反面、このお金の出所を鑑みますと喜んでばかりもいられません。
激変緩和策が2022年1月27日から始まりましたが、この補助金総額は3兆円を超えるとの事。
仮に1月から発動された緩和策が以降も継続ならば、なんと10兆円を上回る補助事業になるとの予想も出ております。
電気とガスにも来年1月からは補助事業をする予定となっていますが、約45兆円もの予算額を予定しているとの事。

そもそも、日本国の財政年間収支は以下の通りです。
・収入  約67兆円
・支出  約110兆円
・マイナス 約43兆円

小学生でも理解できる家計簿のイメージに例えると、月収67万円の家庭が、支出110万円で毎月43万円が不足している計算に成ります。
これは、お金が枯渇する度に、大量の国債を発行(借金)して、それを日銀が引き受けてお札に換金をする手法です。
単純な話で言えば、”たこが自分の足を食っている状態”であり、ばらまきの政策の結果は、最後は国民負担になるのが見えています。
日本国の債務残高が、ここ42年でどの位膨らんだかというと下記の通りです。

・1980年  約122兆円 
・2022年 約1457兆円
 
生まれたばかりの赤ちゃんから、寝たきりのお年寄りまで、国民一人当たり1000万円の借金を抱える計算です。
その借金の殆どを国債発行で賄っており、その国債の約半分は日銀が引き受けているそうです。
アメリカやヨーロッパの様に景気抑制対策にて、思い切って金利を上げるのが常とう手段ですが、日本政府はそれをやりません。
やはり、本来は欧米諸国のように円安抑制の為には、利上げをする必要がありますが利上げをすると国債暴落が起きてしまいます。
そして、日銀のバランスシートが債務超過になって、債務超過になるのを恐れて日銀は利上げができないままでいるとの解説もあります。

原油価格は、ほぼ2022年初に戻り高騰はピークを越えたのですが、円安の要因で輸入製品価格が高止まりしたままです。
小手先の施策よりも、抜本的な見直し改革をしないと本当に大変な世の中になる様にしか考えらえません。
本来、身の丈に合った財政へと誘導しなければならない与党も野党も真剣に議論をして貰いたいです。
足の引っ張り合いの旧統一教会の議論や、今日のワイドショー的なネタを望む民衆心理に迎合しているため、遠い将来の未来の子供たちへのツケが回り続けています。
愚かな”利己主義政治家”に喝を入れ、国家百年の計を睨む、気骨ある政治リーダーの台頭が待たれます。

改めて、タコが自分の足を食べて生きている状態とは?
それは、過度なストレスを感じた時になんと!自分の足を食べてしまうそうです。
自分の足を食いちぎってしまったり、共食いを始めてしまったりと…。こうした行動はタコのヒステリーの一種だそうです!
世界的に見ても自分大好きな政治家が多いように感じます。
間違った”利己主義政治家”がヒステリーを起こらない事を切に願っております!!

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