
『 多角化経営 』

今月も「稲盛哲学」を皆さんと共に輪読して学びたいと思います。
そして、シューワグループ全従業員・物心両面の幸福実現の為、真摯に向き合いながら実践したいと思います。
シンプルかつ直球の稲盛塾長の”魂の言葉”は胸に熱く刺さりました。
さて、6月24日(木)に旧盛和塾・実践経営者道場・大和の勉強会にて、今回は2回目となる経営体験発表を行いました。
その中で、ソウルメイトの方々がシューワグループへの問題や課題と称賛も含めて、厳選した稲盛塾長DVD(テーマ:多角化)を用意しておられました。
【今月のキーワード】は 『多角化・言うは易し、行うは難し』・・・・。皆さんと共にド真剣に学んで行きましょう!
《出典 従業員をやる気にさせる7つのカギ P.83参照》
——-新事業には何倍もの努力と覚悟がいる
多角化・多面的な展開というのは、「言うは易し、行うは難し」です。
ある事業で他社と激しい競争をしているのに加えて、新しい事業をやると、さらに新しい競争相手が出てきます。
競争相手の会社は一〇〇%それだけに集中してやっていますが、こちらは、二つに力を割くわけですから、力が二分の一になってしまいます。
これでは、最初から勝負も見えています。二つの事業を展開するときには競争相手の倍、すなわち二〇〇%の力を注ぎ込まなければ対抗できません。
さらに、もし三つの分野に手を出したとしたら、それこそ、寝る間を惜しむほどの努力をしなければならないことになります。
私は社長をしていたころ、幹部社員を前にこのように話しました。
「企業を将来、発展させ、安定させていくには多角化が必要です。
いまやっている事業の他にも、常に新しい事業を手がけなければりません。
本業が怪しくなってから手を打ったのでは間に合いません。
しかし、それはたいへん難しいことです。中途半端に新しい分野に手を出すと、会社は潰れてしまいます。
よその事業がよく見え、あれは儲かりそうだといって手を出すと、失敗したときには尾を引きます。
ですから、新しいものを手がけるときには、それなりの心構えがいります。
また、新しい事業には競争相手がいます。
その競争相手が100%で攻めてくるのだから、負けないよう、こちらも努力が必要です。
身体が二つあっても、三つあっても足らないぐらいの努力をしなければならないのです。
それを承知なら手を出してもいいのですが、それだけの根性がないのなら手を出してはいけません。
そのために、本業までダメにしてしまうこともあるからです。
企業の発展と安定を得るためには多角化が必要ですが、それは危険と隣り合せです。
よほど根性があり、よほど努力をしないかぎり、やってはなりません。
しかし、京セラにはそれしか生きる道がないので、私は必ずやり遂げていきます。
こうして、次から次へと新しい事業をやってきたのです。——-
多角化経営とは、現在の事業とは異なる新たなビジネスに進出することであり、塾長が仰る「言うは易し、行うは難し」です。
改めて、メリット、デメリットを整理すると下記のイメージです。
【メリット】
・「社員の経験値が向上」・・・社員のチャレンジ精神や能力の向上。
・「リスク分散」・・・変化に強い企業。
・「新たな収入源の確立」・・・事業収益のバランスがとれる。
・「収益安定」・・・多くの収益を得られる可能性が高い。
・「事業の間に関連性」・・・グループ間のシナジー効果。
・「独自性」・・・他社との差別化。
・「経営資源を相互利用」・・・経済的に(低コストで)事業を運営。
【デメリット】
・「労働力の偏り」・・・社員に負担がかかる。
・「戦力分散」・・・経営資源が二分。
・「時間とコスト」・・・軌道にのるまで時間がかかる。
・「大損失を招くリスク」・・・多角化まで多額の費用が掛かる。
・「飛石経営と事業の二番手」・・・得意分野で無い事業では、失敗リスクが高い。
・「強みがわかりづらい」・・・企業の特徴が不明瞭。
その様に考えると、多角化経営は本当に難しいと思います。
シューワグループも同様に、”それしか生きる道がないので”夏場の事業開拓を始めました。
初めは冬の灯油事業のカバーのつもりから始まりましたが、結果的に11事業部なり、小さな仕事も含めると25事業となります。
昔は、多角化経営とは知らずにスタートをしましたが、現在は、全ての事業が黒字化であり、とても素晴らしい事です。
今後は、取捨選択をしながら、伸びる事業とそうでない事業を分けながら、利益率改善をしなければいけません。
事業部ごとの構造が見えにくくなっていますので、見える化を図りシンプルな構造を目指しましょう!
そして、シューワGのメリット、デメリットでもあるのですが労働集約型ビジネスが大半なので、しっかりとサービス自体を精査する必要があります。
これからの少子高齢化とコロナ禍を考えると間違い無く事業縮小に歯止めはかかりません。
新時代のネットとリアルの融合を図りながら、成長をイメージしながらのエリア戦略と事業部戦略を掛け合わした究極の無店舗商法の確立。
選択と集中で、利益を出しながらの社会貢献企業作りも重要なファクターです。
今後の重点課題としましても、経営理念、経営の目的、意義も含めて、もう一度、深堀を図る必要があります。
やはり、心を高めて経営を伸ばす為には、全従業員の物心両面の幸福の追求をより強くしていきましょう!