
石油ストーブを安全に使うポイント

今年の冬は寒さが厳しかったですね! 暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒さが続きます。石油ストーブの安全な使い方について説明します。
火力が強く、すぐに温まる石油ストーブ。安全に使うポイントさえ押さえておけば、大変便利な暖房器具です。ポイントを紹介します。
火を消してから動かす
使用中の石油ストーブを消火せずに移動させると、火事につながる危険性があります。
- 運んでいる人がつまずくなどして、手に持っているストーブが倒れると、灯油が漏れ出して引火する恐れがあります。
- ストーブを運ぶ途中で、近くの物に火がつくこともあります。
ストーブは確実に消火してから動かしましょう。灯油がこぼれないように静かに運んでください。
給油のときに注意すること

ストーブの燃料タンクのふたは、手が汚れるから触りたくないですよね? しかし、ふたのしめ方がゆるかったり、斜めにしめていたりすると、ストーブ本体にセットするときに灯油が漏れ、引火して火事になる危険性があります。
給油するときは次の点に注意してください。
- 燃料タンクを本体にセットする前に、タンクを逆さまにして灯油漏れがないかを確認。
- タンクの外側やフタに灯油が付いた場合は、ふき取る。
- タンクを取り出す前に消火し、火の気のないところで給油する。
一酸化炭素中毒を防ぐには?
石油ストーブの使用中は1時間に1回以上、1、2分間の換気を行ってください。
換気をしないと……
ストーブが燃えているので室内の酸素が減る。
↓
酸素が不足すると、ストーブが不完全燃焼を起こす。
↓
不完全燃焼によって一酸化炭素が発生
↓
室内の一酸化炭素の濃度が高くなると、中毒が起きる。
一酸化炭素中毒の注意点
・一酸化炭素は無色透明で臭いもないので、発生しても気付くことはできません。
・芯で灯油を燃やすタイプのストーブでは炎の大きさを適正に保ってください。炎を小さくし過ぎると、一酸化炭素が発生しやすくなります。室温を下げたいときは、火を消してください。
・寝るときや外出するときは、必ず消火してください。付けっぱなしだと、不完全燃焼や火事の危険性があります。
スプレー缶やガスボンベを近づけない
スプレー缶やカセットボンベを石油ストーブの近くに置くと、熱で缶の中のガスがふくらんで缶が爆発することがあります。
また、スプレー缶をストーブの近くで使うことも危険です。スプレーに含まれる可燃ガスに引火する危険性があります。
スプレー缶の例
- ヘアスプレー
- 防水スプレー
- 静電気除去スプレー
- 殺虫剤のスプレー
- カセットガスコンロのボンベ
燃えるものを近付けない

近くに可燃物を置かない
カーテンや衣類など燃えやすいものの近くで石油ストーブを使わないでください。炎に直接触れなくても、高熱によって発火することがあります。
近くに洗濯物を干さない
ストーブの上付近で洗濯物を干すと、乾燥して軽くなった洗濯物が熱による上昇気流で動き、ストーブの上に落ちることがあります。
厚着でストーブに近付くと…
寒いときにたくさん着込んだ状態でストーブに近付くと、衣服が溶けたり燃えたりすることがあります。
燃料を間違えたらどうなるの?
ガソリンや軽油が灯油と間違って販売されることがあります。
ガソリンをタンクに入れてストーブを燃やすと、火事になる恐れがあります。ガソリンは灯油よりずっと引火しやすく、ちょっとした火気で燃え上がります。また、軽油を間違えて使うと、煙やにおいが発生したり、有毒なガスが発生したりすることがあります。
ガソリン、軽油、灯油の見分け方
- ・ガソリン…薄いピンク(オレンジ)色
- ・軽油…薄い黄色
- ・灯油…無色透明
灯油はどこで買えますか?

灯油はガソリンスタンドやホームセンターで買えます。灯油用のポリタンクをガソリンスタンドやホームセンターに持って行き、店員さんに入れてもらいます。また、セルフ式のガソリンスタンドには灯油専用の給油機があるので、自分でポリタンクに入れます。
タンクローリー車などに灯油を積んで、巡回販売している業者もあります。自宅前で給油してくれるので便利です。「シューワ」は灯油巡回販売の最大手です。