自国ファースト主義
今週は、今の時代の世界経済の流れについて少し大きな視点で、皆さんと共有して考えてみたいと思います。
年が明けてまだわずかな時間しか経っていませんが、世界の動きは驚くほど早く、まさに「息をつく間もない」という表現がふさわしい激動の状況です。
そして、各国の要人は最もらしいことを言っていますが、とても荒々しい印象があります。何故でしょうか?
まず、象徴的なのが「金」です。
金価格は1グラム2万3,500円(1月16日現在)という史上最高値に達して、世界中の資金が一斉に“安全”を求めて動いている。
これは単なる投資の話ではありません。
世界情勢において、世界人口全体が、未来に対して不安を感じて、守りに入っている証拠であり、相場用語では、”有事の金買い”と言われるくらいです。
その恐怖や不安が強くなればなるほど、人は内向きになって自分自身を守る行動を優先するそうです。
その空気そのものが、今の世界を覆っています。
中東のイランでは、反政府デモの混乱が続きながら、3,000人以上の命が失われたと報じられています。
遠い国の話のように聞こえるかもしれませんが、エネルギー、金融、物流、情報のすべてがつながっている今の世界では、決して対岸の火事ではありません。
特に原油エネルギーでは、イラン近郊のホルムズ海峡が閉鎖されれば、世界の原油海上輸送の約3分の1が止まり、
原油価格は急騰、輸送コストや電力・燃料費が跳ね上がる。
日本を含む輸入国はエネルギー不足と物価高騰に直撃し、世界経済全体が深刻な混乱に陥る可能性も秘めています。
そして、次に囁かれているのが、ベネズエラを巡る緊張もあり、グリーンランドをアメリカ合衆国の一部にすると言ってみたり、
軍事行動の可能性が語られるたびに、市場は揺れて世界は一段と緊張を増していく状態です。
この流れの中で、再び強い存在感を放っているのがトランプ大統領です。
今年の中間選挙をにらみ、「アメリカ・ファースト」をさらに先鋭化させた言葉が支持を集めています。
ここで重要なのは、トランプ大統領を個人的にどうこう評価する気はありませんが、世界各国が今、「自国ファースト主義」に強く引き寄せられている現実です。
自国と国民を最優先で守りながら、自分たちの利益を”目先を最優先”する。
”目先を最優先”自体は、悪いことではありませんが、それが行き過ぎた状態では、国内のみならず世界は分断されて、力と力の衝突が始まる。
今まで第二次世界大戦も含めて、同様の”考え方”があり、「自国ファースト主義」の歴史が何度も何度も繰り返してきた中で、
たくさんの命を落としてきた経緯があります。
この流れは、日本にも確実に波及しています。
現政権は、来年度予算案を決めずに、衆議院の解散総選挙が現実味を帯びて、政界は一気に不安定さを増しています。
その中で、日本維新の会では、これからの迫りくる大震災に向けた副首都構想の根幹を司る大阪都構想の3回目の是非を取るために、
吉村知事と横山市長が共に任期途中で総辞職をする決断をされました。
そして、最も驚いたのが、公明党と立憲民主党が衆議院選挙の為に合流をして、中道改革連合という新党結成の動きも見え始めている。
わずか数か月、いや数週間の間に、世界と日本政治の風景がガラッと変わってしまうなど、このスピード感こそが、今の時代の象徴です。
ここで皆さんに問いかけたいのは?!
これほど流れが速く、価値観が揺れ動く時代にどこをよりどころとして立つのか?
そのように世界を見渡せば、「自分さえ良ければ」「今だけ乗り切れれば」という判断が増えているように感じてなりません。
短期的には、一旦は儲かる場面もあるでしょうが、長い期間で見たとき、それは本当に正しい選択となるのでしょうか?
企業経営も同じだと思いますし、利益を最優先にして、自社内ファーストの守りに入り縮こまることは簡単です。
しかし、目先の利益を追いかけてばかりいると、若い従業員の皆さんの人生にとって未来を守ることに繋がっているのか?
そして、取引先さまや地域や社会にとって”有難う=ありがとう”の5方よしの価値ある存在であり続けているのか?
私たちシューワグループが掲げている連邦経営は、まさにこの時代にこそ意味を持つと考えています。
それぞれの事業が自立して、自分たちの強みで勝負する。
しかし、シューワGの全体で支え合いながら、孤立せずに連携の強みで生き残るイメージです。
目先の一部だけで勝つのではなく、シューワG全体でわずかでも前に進むことです。
この”考え方”こそが「利己ファースト」とは真逆の発想です。
やはり、人生も経営も稲盛塾長が仰ってきた通りだと、今あらためて痛感します。
まずは、人として何が正しいのか?
利己心満開の目先の損得や立場や感情では無くて、物事の本質を見極めることができているのだろうか。
その問いから逃げない姿勢こそが、混迷の時代における人間として重要な”人生羅針盤”に繋がってくると思います。
私も含めて、やはり人間は易きに流れやすくて、「利己ファースト主義」という利己的な考え方になってしまいます。
それでも、本来の仏教の教えの利他主義では、決して分断を生むためのものでは無いはずです。
自分の国、自分の組織、自分の仲間を本気で守り抜く覚悟があるかどうか?の覚悟は、原理原則に立脚していなければ、いずれ独りよがりな暴走に変わってしまう。
経営も同じであり、原理原則を外した瞬間、判断は必ず歪みます。
短期の利益は出せても、信頼は削られて組織は弱体化していく。
だからこそ、”人として何が正しいのか”を基準に考え抜くことが重要であり、その積み重ねこそが結果として最も強い組織を作るのでないでしょうか?
稲盛塾長の仰る”原理原則”を再度持つことこそが、経営の羅針盤になると改めて感じました。
今の世界が、自己都合の分断へと向かう時だからこそ、我々は胸を張って「正しさ」を選び続ける。
自国ファーストの時代にあっても、人として、企業として、ぶれない軸を持ち続けることが、未来への責任であり、真の勝ち筋だと確信しています。
人生と仕事をとことん楽しむために!
そして、「自国ファースト主義」の時代に、シューワGは「未来ファースト」で挑み続けて進んでいきましょう!
ここからが本当の勝負です。