知的バーバリアンとは

稲盛塾長「京セラフィロソフィ」を皆さんと共に学びながら、
シューワグループ全従業員≪物心両面の幸福実現≫の為にど真剣に学び、共に実践ましょう!
今月は、稲盛塾長と野中先生の”お言葉”からの学びで、フィロソフィキーワードは
『形式知と暗黙知』について学んでいきたいと思います。《出典 月刊誌・致知参照》
先日、旧盛和塾・大和の勉強会にて、かなり以前の盛和塾でのご講演ビデオにて、
一橋大学・故・野中郁次郎教授の稲盛塾長とのエピソードも含めて「形式知と暗黙知」のお考えについて学ぶ機会がありました。
稲盛和夫塾長は仏教的な京セラフィロソフィの哲学的な面と野中郁次郎先生は、東洋思想の実践知研究の学者であり、
全く違う視点でありながら根本の部分は興味深い内容で共通点も多くありました。
まずは、致知の記事を参照にしてもらいたいのですが、「知的バーバリアン」という言葉についてご存知でしょうか?
野中郁次郎先生は、稲盛塾長をはじめとする歴史的リーダーを「知的バーバリアン」と呼びました。
「知的バーバリアン」とは、”文明の知”と”野生の知”を併せ持つリーダーのことだそうです。
この”理論や知識”といった頭脳だけでは無くて、直観や経験値に基づく本能的な判断力も持ち合わせて、
いかなる状況にでも両者を柔軟に使い分けられる人との事。
現代のような環境変化の激しい複雑な時代では、この両輪の「知的バーバリアン」を同時に動かす力が特に必要だと学びました。
稲盛塾長は、まさに!”泥臭い現実主義”と”夢見る夢夫的な理想主義”でありながら、
状況に応じて巧みに使いこなされて組織を拡大して大企業へと導いてこられました。
塾長のリーダーシップは、単なる経営手法の巧みさにとどまらず、社員や社会への深い思いやりを持った大家族主義を基盤にしてこられて、
「敬天愛人」という理念に象徴されるように、天を敬い、人を敬いながら社会に貢献する姿勢を貫き通してこられました。
しかしながら、その一方で、経営者としての冷徹な判断も同時に行われて、従業員さんの懲罰問題や営業マンについては、
特には厳しい叱責をしながらも、理念や信念に基づき原理原則として、人として何が正しいのかの決断基準をしてこられました。
時には”温情と冷徹”や”慎重と勇気”を状況に応じて使い分ける経営バランスの卓説感があり、特に頭で考えるだけでなくて、
身体でも考えられての行動では、理想を実現する姿勢は「知的バーバリアン」そのものです。
稲盛塾長の”生き方や考え方”には、歴史的リーダーたちにも精通されている。(記事参照)
私の知り合いに「大久保さん」という生命保険会社の方がいて、偶々鹿児島出張にて名刺交換をされたそうですが、見事に何枚も目の前で破られたそうです。
それぐらい、鹿児島出身者にとっては、西郷隆盛氏は英雄でありながら、大久保利通氏は裏切り者の印象が、現代にも繋がっているエピソードだと言えます。
しかしながら、稲盛塾長は、明治維新の英雄・西郷隆盛氏をもちろん敬愛しつつも、大久保利通氏の合理性も高く評価して、自らの経営哲学に昇華させています。
単なる好き嫌いの感情任せの頭だけで考えるだけで無くて、身体でも深く考えて行動や理想を実現をされたそうです。
野中先生は「歴史的リーダーたちを「知的体育会系」と命名されています。
これからの現代社会は、特に情報化社会の中でAIも含めて自国ファースト主義の国が増えて、問題や課題が日々変化して、
予測困難な時代に立ち向かい常に不確実性に直面しています。
しかしながら、稲盛塾長の仰る原理原則の”生き方と考え方”の本質は揺るぎません。
こうした環境で求められるのは、やはり稲盛塾長のように”文明の知”と”野生の知”の状況に応じて使い分けることが重要だと学びました。
私たちシューワGが塾長から学ぶべきことは多岐にわたりますが、まずは、ベンチャースピリッツを持ちながら挑戦で失敗を恐れずに、
事業の”目的・意義”を持って”大きな大義”を掲げて成し遂げていくことが最重要であります。
私たちもその精神を胸に、日々の判断や行動に活かしていきたい。
経営理念を大切にして、しっかりとした”考え方”を持って変化対応力を維持しながら、柔軟な判断基準で時代の先駆者として敏感であり続ける。
野中先生の“知の本質”についても再度、共有したいと思います。
私たちが日々の経営や仕事の中で、どう判断し、どう動き、どう仲間を導いていくのか?
その核心に関わる大切な話ですので共有をしたいと思います。
野中先生が示される「形式知」と「暗黙知」。
① 形式知→「意識できていて、言語化できる知」・・・顕在意識の領域
② 暗黙知→「意識しなくても働く、身体や感覚の知」・・・潜在意識の領域
一見すると難しそうな言葉ですが、この二つを理解するだけで、自分の仕事の質も、組織の力も、大きく変わっていくとの事。
①「形式知」とは、意識して理解できる、言葉で説明できる知のことです。
つまり顕在意識の世界で扱うものでありながら、知識、理論、マニュアル、など、数字があり、誰にでも説明できる、見える化された知。
たとえばアメーバ経営の仕組みも、損益計算書の読み方も、戦略理論もここにあたります。
②「暗黙知」とは、その言葉の通り、言葉にならない知。
頭で考える前に身体が動く、経験でしか培えない直観的な知。シューワでよく使う”経験値”ですね
そして、これこそが、潜在意識の領域にあるものであり、とても重要な領域である。
例えば、お客様の表情を見て瞬時にニーズを察知して、声のトーンだけで会社の空気が良いか悪いかが分かる。
ピンチの時やいろいろな商機のタイミングを、肌感でつかみながら、先手で手を打つなども”暗黙知”だと感じました。
私は、この話を聞きながら、まさに、稲盛塾長の教えから「利他の心」「動機善なりや」「心を磨く」言葉にならない世界も同じように大切にされていた。
これはまさに! ”暗黙知”から私たち凡人にも解るように理論や方程式、フィロソフィという”形式知”へ変換をしてくださっているのだと感じました。
その二つの”考え方”を矛盾なく両立させて、さらに体系化して、誰でも学べるフィロソフィにまで昇華されました。
これこそが、塾長の偉大な功績だと改めて学びました。
つまり、顕在意識で扱う”形式知”と、潜在意識で働く”暗黙知”から、「知的バーバリアン」として”文明の知”と、
”野生の知”があり、この両方を持っている人間が、激動の時代を切り拓く必要がある。
この二つを統合することが、真のリーダーシップであり、リーダーシップとして仕事であると改めて学びました。
私自身の経験上では、日々仕事をしていく中で痛感するのは、「理論だけでも、経験だけでも、もちろん!根性論では絶対に勝てない!!」
よく社内でも言っていますが、”知っているのと出来るのでは雲泥の差”であるという事実です。
どれだけ知識を詰め込んでも、現場でお客様の心を読む感覚がなければ成果には繋がらない。
逆に、現場感覚ばかりでも、数字や仕組みの裏づけがなければ組織や支店は完全にブレてしまう。
今回の「知的バーバリアン」の学びから、しっかりと“形式知を学び、暗黙知を磨き、その両方を統合と融合に努めていきましょう!
今まで、私自身も理解を出来ずにしっくりと出来ていないところが、今回の学びから複雑だったパズルのピースが少しずつ理解ができ整理ができました。
そのピースの両方が揃ったとき、私たちの仕事は一段上の高次元に昇華されていく超越突破のイメージです。
会社とライフワークの”物心両面の幸福の実現”への未来は、知識でも感覚でもなく、「知」を磨く“結合”が絶対的に必要だと確信に変わりました!

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