筋を通す

今週は、「筋を通す」をテーマとして考えてみたいと思います。
11月2日、皆さんはもちろん!ご存じの大谷翔平選手率いるドジャースがついに連覇を果たしました。
誰よりも努力して、”筋を通しながら”しっかりと利他の心を持った高みを目指す”一流の理想形”のAチームとして、
再びメジャーの頂点へと導きました。
挑戦し続ける者にしか、栄光は微笑まない。
それにしても山本由伸投手がMVPの活躍があり、本当に凄かったですね。
決して楽な戦いではなくて、特に第7戦では頼れる男の大谷翔平投手が先発でしたが、先制3ランを浴びて交代。
9回表に奇跡の同点ホームランが出て、その後には前日登板の山本由伸投手が連投となり、
大谷選手だけではなくて日替わりヒーローが出てくるところが、ドジャースのチーム全体をひとつにしたワンチームを感じます。
このチームの底力ある強さであり、苦しい時こそ、一人ひとりの勝つための執念の強さが勝負の女神(他力の風)を引き寄せるですね。
まさに!少年時代の子どものように!はしゃぐ3人の日本人を見ていて、やっぱり仲間って良いよなー熱いよなって!こちらまで心が熱くなりました。
”人生と仕事をとことん楽しむ”大谷選手の凄いのは、この2年間で日本中のみならずアジア圏全体でもドジャースファンにするのだから、
そりゃ最高に楽しいでしょうね。
きっちりと結果を出すところが素晴らしいです。
そして、稲盛塾長の書籍「心を高め経営をのばす」より「筋を通す」を皆さんと共に学びたい。
—–「話に筋が通る」とか「筋が通らない」とか言います。
この”筋”とは、人間の精神の指標のことです。
その人が持つ判断基準、いわばフィロソフィと言い換えてもいいでしょう。
皆さんは、それぞれの立場で判断を迫られるでしょう。
そして自分の判断基準に照らして、良い悪いを判断しているはずです。
そして、 その判断基準の根源をたどれば、道理とか倫理、つまり人として正しいものは何か、という原理原則であるはずです。
皆さんもよく「話に筋が通る」「あの人は筋が通っている」といった言い方を耳にするでしょう。
この“筋”という言葉は、単なる理屈や論理ではありません。—–
人としての判断基準、つまり“精神の背骨”であり、“家屋の大黒柱”のことを指します。
稲盛塾長は、経営とは日々の営みの中で魂を磨くのだと仰っていて心磨きは仕事でしかできないのだと繰り返し語られています。
どんなにAIが進化発展して環境変わっても、最後に残るのは、「人として何が正しいのか」という原理原則であり、これこそが筋を通すことです。
世の中には、大きな流れに逆らわずに生きる方が楽なことも多々あります。
しかし、「筋を通す」とは、時に不利でも、損をしてでも、正しい道を選ぶということ。
これは会社経営でも、個人のライフワークでも同じです。
判断基準そのものが、時に個人の感情などが入り利己的にぶれると、結果として組織全体の信頼が崩れます。
逆に、一本の筋が通っていれば、たとえ批判されても、最後には納得と合意がされる。
私はその力こそが、フィロソフィ手帳にも記載をしているブレークダウンシステムだと信じています。
さて、ここで、昨今の「ガソリンの暫定税率」を通して「筋を通す」決断とは何かを考えてみましょう。
先日、高市政権がついに国民の物価高対策の問題として、「ガソリンの暫定税率」廃止に向けて本格的に稼働しています。
いわゆるガソリン25.1円分の上乗せ税(軽油17.1円)を年内で廃止する方針を正式に決めました。
これは、実に50年ぶりの大きな税制転換です。
この“暫定税率”というのは、もともと1974年のオイルショックの時に、道路整備や公共投資のために「一時的」に上乗せされた税金でした。
本来であれば、景気やインフラ状況が安定した段階で解除されるはずのものでしたが、結果として半世紀近く続き、
「暫定」が“常態化”していたのです。
しかも、ガソリンにはこの税金に加えて消費税も課されていました。
つまり、税金にさらに税金がかかる、いわゆる“ダブルTAX”構造でした。
この矛盾に対しては、かねてから多くの国民が「筋が通らない」と感じていたはずです。
高市新政権は、これをようやく終止符に踏み切りました。
この背景には、円安による原油価格の高止まりや物価高があり、さまざまな要因が重なりながら、
国民生活の負担が限界に達していたという物価高対策問題が根底にあります。
しかし、それだけではありません。
暫定税率と言いながら、年間約1兆円もの財政影響も大きくて、地方への配分や道路特定財源の確保などで、簡単に手を付けられていなかったのです。
それでも、「暫定をいつまで続けるのか」という筋を問う声に正面から向き合いながら、ついに実行に移した。
まさに、筋を通した政治判断だと感じます。
この政策転換によって、1リットルあたり25.1円分の税が廃止され、補助金との調整を踏まえると、
現状では、25.1円の内で10円が補助金として入っておりますので、年内にはガソリン価格が15円前後下がる見込みです。
下記にて補助金の増加をしての日程は、下記の通りです。
・現状10円⇒11月13日より5円⇒11月27日より5円⇒12月11日5.1円=合計25.1円となり、事実上暫定税率廃止となります。
≪但し、灯油と重油は暫定税率は元々ありませんので、補助金が追加されることは、年内では考えにくいです。≫
この点は重要ですのお間違いのないようにしてください。
もちろん、単純に“値下げしてくれて良かった”で終わる話ではありません。
税収は年間で1兆円以上減少して、その分、どこかで見直しを迫られることになります。
それでも、高市政権は「一度立てた原理原則に立ち返る」という決断をしたのです。
これこそが、本来の政治としての“筋”なのだと思います。
シューワGの経営にも、これと同じことが言えます。
時に、便利だから、あるいはその場しのぎで続けてしまっている「暫定化」があり、恒常化していることはありませんか?
本来の目的や意義を見失いがちで、常に現状維持を続けることほど危険なことはありません。
会社経営における“筋を通す”とは、そうした「暫定の常態化」にメスを入れることです。
何のためにやっているのか、誰のための仕事なのか、原理原則へ立ち返って問い直すことです。
それを怠れば、仕事は形式化し、魂を失います。
逆に、一つ一つの判断に“筋”が通っていれば、多少時間がかかっても、必ず信頼という形で返ってきます。
私たちは、灯油巡回販売やガソリンスタンドや入札などで多くの燃料を扱う業界にいます。
だからこそ、ガソリン暫定税率の話は決して他人事ではありません。
現場で給油するお客様一人ひとりへの企業努力をした「価格」への想いを持って、その背後にある暮らしを肌で感じています。
だからこそ、私たち自身もこの社会への「筋を通す」流れに共鳴し、誠実に対応していくべきだと思います。
私は、この暫定税率廃止のニュースを見て、「ようやく日本が本来の”筋”に戻った」と感じました。
これは単なる景気政策ではなく、国としての姿勢を示すものです。
そして私たちの会社もまた、日々の判断の中で、その“筋”を問われています。
経営には迷いがつきものですが、数字だけを見れば、もっと楽な選択もできるでしょう。
しかし、「筋を通す」というのは、短期的な損得ではなく、長期的な信頼を選ぶということです。
高市政権のように、“今やらなければいけないこと”に正面から向き合う姿勢こそが本物のリーダーシップだと思います。
シューワGの皆さんも、今の仕事の中でもう一度立ち止まりながら、自分なりの「筋を通す仕事」を確かめてみてください。
お客様との約束を守れているか?
後輩や部下への正しい背中を見せているか?
会社の理念に対して“筋”に沿った判断をしているか?
答えは、一人ひとりの”利他心”の中にあると信じています!
「筋を通す」とは、他人に誇るためのものではありませんし、自分自身の誇りのために持つものです。
私たちの仕事もまた、燃料のように社会を動かす力を持っています。
だからこそ、燃やすべきは“情熱”であって、“筋”は曲げてはいけません。
世の中や社会にとって、正しいことを、正しい方法で、正しいタイミングでやる。
その「筋を通す仕事」の積み重ねこそが、やがて社会への大きな信頼と信用を築くと信じています。

RELATED POST

関連ブログ

ピックアップ
Pick Up