
心がつくる四つの世界

今月も稲盛塾長「京セラフィロソフィ」を皆さんと共に学びながら、シューワグループ全従業員≪物心両面の幸福実現≫の為にど真剣に学び、共に実践したいと思います。
シンプルかつ直球の稲盛塾長の”魂のお言葉”には、熱く胸に刺さりました。
【フィロソフィキーワード】は『極楽界とは』・・・・。皆さんと共にど真剣に学んで行きましょう!《出典「人生と経営」参照》
—–『心がつくる四つの世界 』宇宙にはこのように、生成発展を促す力がある一方で、あるひとつのものが肥大化すると、それを調整し、調和させる力が働く。
たとえば、アフリカの草原などで展開される、弱肉強食の世界がある。その様を見て、非情だとつい思ってしまうのだが、決してそうではない。
食物連鎖という自然界の掟の一環でしかない。その食物連鎖が崩れる、たとえばライオンが捕食しなくなり、草食動物が増えていけば、その食物となる草が次第に枯渇し、
草食動物みずからが絶えてしまうことになりかねない。草食動物を守るために、肉食獣による草食動物の間引きが必要となるのだ。
このようにして、宇宙にはすべてのものをバランスよく存在させるために必要な「調和」を図る力と、先に述べたすべてのものを生成発展させていく宇宙の法則、
いわば「愛」の力の二つが働いていると私は考えている。(中略)
この世界にいるのは、努力はするが、自分だけよければいいという人だ。努力をするだけに進歩発展はする。
それは、心の様相がつくる四つの世界だと私は考えている。左上の世界は、「波瀾万丈界」と呼ぶ。
ところが、自分だけよければいいという考え方だから、成功したとしても長続きせず、波瀾万丈、浮き沈みの激しい経営や人生となる。
やり手ではあるが、 安定しない企業経営をしているような経営者がここに含まれる。
左下の世界は、「地獄界」と呼び、努力はしない上に、人の足は引っ張り、自分だけよければいいという人が住む世界だ。
努力もせず、楽して金儲けをすることばかりを考えているだけに、事業がうまくいくはずもなく、二言目には「人に騙された」などと、
うまくいかない理由を他に転嫁して騒いでいる。 まさに地獄のごとき世界である。右上の世界が「極楽界」である。
ここには、自ら努力をする上に、他によかれと考えている人がいる。
努力もするから発展もするし、たとえば経営者であれば、従業員や取引先、さらには地域社会の幸せまでも考えており、周囲と調和しているから、
いつまでも繁栄が続く。成長発展と同時に、調和がとれて、安定した経営や素晴らしい人生を送ることができる人が住む。
最後に右下の世界は「植物界」と呼び、周囲と調和がとれているものの、さして努力もしないので、発展もしないという人が住む世界である。
この領域は自然の森林みたいなもので、安定はしているがあまり発展もしない。人間で言えば、変化を望まず、協調がとれているような人のことを言う。
人生の様相は、人様々である。それを一概に決めつけることはできないし、人間を分類することに意味があるわけではない。
ただ、このように図式化してみることで、「心のままに人生や経営が決まる」ということを、より鮮明に理解することができるように思う。—–
今週は、「心がつくる四つの世界」というテーマですが、以前から、毎年の社長巡業でもお話をしていたことがありますので、
お聞きになった内容かもしれませんが、とても重要なポイントですので、再度考えてみたいと思います。
私たちは、日々様々な判断と決断をして生きています。
その結果を決めるのは、重要なポイントとして「心のあり方」=「考え方」と塾長は仰っています。
素晴らしい人生を送るためには、どのように努力をするのか?自分のために行うのか、それとも人のために行うのか?
その心の向きによって、人生も経営もまったく違う世界を歩むことになるそうです。
稲盛塾長の仰る「四つの世界」を私なりにまとめました。
1)D「地獄界」・・・努力をせず、言い訳や愚痴ばかり。原因他人論にして、自分だけ得をしようとする我利我利亡者型「地獄の界」。そんな人や会社が成功するわけがありません。
2)C「波瀾万丈界」・・・努力はする。実力もある。けれども心が利己的で、自分さえよければいいという考え方。
だから短期的には大きな成果を出すけれど、周囲を疲弊させ、やがて続かなくなる。浮き沈みの激しい孤軍奮闘型「波瀾万丈」です。
3)B「植物界」・・・努力はあまりしないけれど、周囲とは調和している。波風は立たない。けれども発展もしない。現状維持に甘んじる進化無し仲良しチーム「植物世界」です。
4)A「極楽界」・・・努力を惜しまず、しかも利他的に、仲間やお客様、社会のために働く世界です。だからこそ発展もするし、調和もとれる。
繁栄が長く続いていく。私たちが目指すのは、まさにこの利他心の「集団を引っ張る理想形」なんです。
皆さんも今の”心の現状”について考えてみてください。今、自分はどの世界に立ち位置になっているのか?
「地獄界」で言い訳ばかりしていないか?
「波瀾万丈界」で自分の成果だけを追いかけていないか?
「植物界」で仲良しチーム型で甘んじて挑戦を避けていないか?
もちろん、シューワグループが目指すのは「極楽界」です。
しかしながら、25年前のシューワはバリバリC型の「波瀾万丈界」であり、その当時を振り返えると、もちろん、仕事も頑張り努力もするのだが、
いつも大きな波の浮き沈みの激しかった思い出しかありません。
稲盛塾長は「人間として正しい心を持ち、ひたむきに努力することが、人生を切り開く唯一の道である」とも言われました。
まさにその通りだと思います。
私たちが大切にするのは難しい戦略や奇抜な発想ではありません。
正直・誠実・公平・謙虚など、小学生でも知っているような当たり前のことで、道徳の授業で習った倫理観そのものです。
しかしながら、この当たり前のこと当たり前に愚直に守り抜くことこそが一番難しいのです。
ウィニングエッジ!そこにこそ!!成功と失敗を分ける”分岐点”があるのです。
稲盛塾長が、電気通信事業の自由化に挑んだときの話にもありましたが、巨大企業のNTTを相手に勝算はゼロに近かったですが、
「国民のために通信料金を下げたい」という純粋な思いだけで挑戦をされました。
有名なお話ですが、毎晩ご自身に問いかけたのは「動機善なりや、私心なかりしか」自分の私心が入っていないのか?の確認を半年間も続けたそうです。
その結果は、現在のKDDI(AU)では皆さんがご存じの通りですが、まさに!奇跡的な大成功されたのは言うまでもありません。
やはり、成功の根本が「世のため人のために尽くす」という心の純粋さが、他力の風が吹いた結果であり、天を動かした大きな成果に繋がったのだろうと思います。
もちろん、私たちの仕事も同様です。
「自分の為だけ」では長くは続かない。
「お客様の為に」「仲間の為に」「社会の為に」その思いで努力するとき、会社も個人も必ず道が拓けます。
シューワGの経営の目的は、【ニッチ事業から色んな世界を変えていく】を掲げてありがとうを集めるから、溢れる社会をつくること。
そして、経営の意義が【全従業員の物心両面の幸福の実現】であり、自分だけが儲ければいいのではない。
世の中のお客さまの為に汗をかき、努力する。
その姿勢こそが社会からの信頼を生んで、永続的な発展に繋がるのだと教えてくださっています。
だからこそ、一人ひとりにお願いしたい。
「心の座標」をしっかりとイメージをしながら、自分は今、どの世界にいるのか?を常に真剣に考えて問い直してください。
「極楽界」に生きるとは、派手なことをすることではありません。
誰もが知っている、人間として当たり前のことを、愚直に、ど真剣に続けること。
それができる人にこそ、天が味方して、素晴らしい未来が開けるのです。
これからも、「利他心」を持ってひたむきな努力で、天に応援される日々を共に創っていきましょう!