時代の流れを読み解く力

一昨日、皆さんもご存じの通り、参議院選挙が行われました。
今回の選挙は、単なる議席の奪い合いでは無い、将来の日本の舵取りをどうしていくのか?
私たち国民一人ひとりが真剣に考えて、慎重に選び取るべき重要な選挙だったと私は見ていました。
全国での投票率は、58.51%と前回よりも6.46ポイント上昇となり、特に若者層の投票率が良かったそうです。
皆さんは投票に行かれましたでしょうか?
結果は、政府与党にとっては惨敗でとても厳しいものでした。
自民・公明は目標とされた50議席を大きく下回り、過半数割れ。
日本経済の中で、失われた30年と言われますが、長年続いてきた自公政治に対して、「変化を求める声」が確実に広がっています。
政府与党の自民・公明は、古き良き高度経済成長時に日本の政治スタイルから脱却できておらず
「時代の流れを読み解く力」が鈍化している状態と言わざるを得ない。
まさに!今回の惨敗は、国民からの“警鐘”ではないでしょうか?
この激動の兆しは、政治だけでなく、私たちの生活やビジネスにまで波及していきます。
責任を取らない、辞めない総理大臣も前代未聞ですが、トランプ大統領も前代未聞の行動に出ており、
8月1日から日本車に対して25%の関税をかけると突然SNSで発表しました。
あまりにも急すぎる強引なやり方で、一国のリーダーの“つぶやき”が、あっという間にアメリカ政策となる。
そんな時代に私たちは生きており、そこには理由がある。
赤沢経済産業大臣は、アメリカ側との交渉のために8回も訪米して、事前に調整を重ねてきたにもかかわらず、
いざ蓋を開けてみると一方的に24%から25%への関税強化。
言い方に語弊があるかもしれませんが、レームダック(死に体)(役立たず)石破政権には”相手にしていない”と言っているようなものでしょう!
基本外交を無視するかのようなやり方には、同盟国としての信頼すらも揺らぎます。
このトランプ大統領の一方的な言動は、日本の基幹産業とも言える自動車業界にとってはとてつもなく!大きなインパクトがあります。
製造・部品・販売・物流など多くの業種を巻き込み、その関係者や家族を含めると約1,000万人が関わっているとも言われています。
その基幹産業に、いきなり25%の関税という「壁」が設けられたらどうなるのか?
為替市場は即座に反応していて、ドル高に対して、円安となり不安定化は必須となる。
その後は、徐々に株価への影響も避けられません。
この流れが現実だと思いますが、日本のみならず全世界的に行っている自国ファーストの政策には、甚だ疑問が残ります。
一方、アメリカ国内もバイデン政権時からの”赤と青”の分断が広がり、財政赤字、インフレ傾向、外交の孤立、
違法ドラック問題、外国人移民問題、など、どれもがバランスを欠きながら、混迷を深めているように見えます。
そして日本もまた、物価高問題、少子高齢化、人口減少、社会保障費の増大、賃金格差、エネルギー問題など、次々に解決すべき課題に直面しています。
こんな混沌とした時代だからこそ、私たちが持つべき視点は明確です。
それは、「本質を見抜く力」と「変化に対応する力」をしっかり確立をした中で「時代の流れを読み解く力」が必要だと思います。
例えば、アメリカで日本車が売れないのは、関税のせいではなく、「選ばれていない」消費者の心をつかめていない。それが本質です。
「高くて良いモノが売れる」時代はすでに終わっています。
品質に優れ、壊れにくく、リセールバリューが高い、燃費も抜群な日本車でさえ、売れるとは限らない。
なぜなら、時代に応じたお客様は体験や共感、サービスの質やスピードを重視するようになったからです。
しかしながら、新情報サービスとしては、スマホはiPhone、買い物はAmazon、動画はNetflix、SNSはInstagramやFacebookなど気がつけば、
私たちの生活はアメリカ発のプラットフォームに囲まれています。
日本は“作る力”では世界トップクラスですが、新たな情報化社会での、“届ける力”や“つなぐ力”IT、DXでは遅れを取っているのが現状です。
いくら技術力があっても、いくら丁寧にモノづくりをしていても、それが「世界に届かない」限りでは選ばれません。
それは、政治や外交の話だけではなく、私たち一人ひとりの仕事にも通じる話です。
目先の世界の動きに翻弄され、「関税が上がるから売れない」「為替が悪いから利益が出ない」と原因他人論で評論家のように嘆いているだけでは、何も変わりません。
「では、どうするか?」「今、自分たちができることは何か?」この混沌としている時代だからこそ、
お客さまのお困りごとは何なのか?を原点回帰をしていくことこそが、これからの時代を生き抜く条件だと思います。
今回の参議院選挙は、そうした“気づき”、失われた30年の中での国民の怒りと不安があり、
国民民主党や参政党などの新興勢力へ特に若者層の票へ繋がった結果だったと思います。
これは、政治の世界だけでは無く、時代の流れに「変化対応」できないものが淘汰されていく時代です。
逆に言えば、どんなに小さな変化でも、そこに“気づき”、一歩でも動いた者は、必ず未来に選ばれて進歩発展していきます。
これは、今までの歴史が何度も証明してきたことですし、尊敬する京セラ・稲盛塾長もまた、そうやって誰にも負けない努力を積み重ねられてきました。
見えていないものを、見ようとする努力をやめた瞬間に、すべてを失います。
だからこそ、どんな時でも目を凝らして、心を澄ませて「時代の流れを読み解く力」を捉え続けなければなりません。
柔軟に、そしてしなやかに思考をして、その上で、時に大胆に変化に飛び込める「覚悟」が求められています。
私たちが今、求められているのは「守る」ことではなく、「攻める」ための再構築こそが、重要だと感じています。
将来を見据えて、シューワグループのサービスがお客様にとっての”大義”として幸せに繋がっているのかを再認識する必要があります。
古き良き時代のサービスに酔い浸るようでは、進化発展の革新へは進めません。
常に外の変化を恐れるのでは無く、お客さまの小さなお困りごとを”カタチ”にしてどう取り込んでいくのか!
その視点こそが、これからの企業・組織にとっての生命線になるのでは無いでしょうか?
もちろん、これからの激動の世の中なので、暗中模索、迷いや不安はあって当然です。
しかしながら、稲盛塾長がJAL再生時に”京セラフィロソフィ”があるから大丈夫とその一声で乗り込んで行かれて、見事再生されました。
やはり、重要なのは私たちの素直な心のあり方で未来は変わります。
今日も、外の世界は揺れ続けています。
共に生き抜いていける企業・人材であるためにが「時代の流れを読み解く力」必要だと改めて感じました。
こんな激動の時代だからこそ、しっかりと足元を見つめ、先を読み、考えて、力強く前に進んでいきましょう!

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