
「木こりのジレンマ」

2022年8月5日、第2回日本BCP経営方針発表会が開催されました。
残念ながらコロナ流行に伴い、東京(ネット)と大阪(リアル)での二次元での開催となりました。
冒頭に日本の経済の父である渋沢栄一氏の”論語と算盤”より、論語は変えてはならない”考え方”であり、算盤はビジネスであり時代によって変化するものであるとお話をしました。
日本BCP株式会社は、若い人材が多いので、勢いをもって色々と新しいことにチャレンジをして欲しいと思います。
さらに、目標達成について「頑張ります!」との声が大きかったですが、今一度、冷静に何をどうすべきなのかを考えた行動指針を伴って欲しいと思います。
特に事業の目的や存在意義、行動指針などを自分自身の思考との一致点を明確にし、会社で頑張る理由を見つけて貰いたいです。
「ミッション」使命・存在意義 ⇒総合防災・減災企業として命をつなぐサービスを増進する。
「ビジョン」将来像・あるべき姿 ⇒エネルギーと人材を通じて、最先端技術を駆使した革新的技術によって社会に貢献すること。
「バリュー」価値観・行動指針 ⇒イキイキワクワクの圧倒的スピード、反省と挑戦。
特に今期にお願いしたいのが、上記の「バリュー」です。
日本BCPが日本社会に対して防災減災企業としての価値の提供をするための行動指針です。
さて、以前一度紹介させていただきましたが、イソップ童話の教訓にとても、簡単なようで難しい「木こりのジレンマ」を紹介します。
—–ある旅人が森の中を歩いていると、一人の木こりが一生懸命に木を切っていた。
旅人は、木こりが一所懸命切っている割には木がなかなか切れないのを不思議に思って、木こりののこぎりを見てみると、随分と刃こぼれしているようだった。
そこで、「木こりさん、そののこぎりは随分と刃こぼれしているようだから、ちょっと手を休めて、のこぎりの刃を研ぎ直してから切ったらどうですか?」と言った。
木こりは「忠告はありがたいが、今、木を切るのに忙しくってそんな暇はないんだ。」と言って、ボロボロののこぎりで木を切り続けた。—–
この逸話は、目的を達成するために必要な「刃を研ぐ」と言う本質的な改善に手をつけないで、やみくもに目の前のことだけに注力していることです。
「頑張っている割には成果が出ない」「やってもやっても終わらない」などの、生産性の低下をもたらしてしまっている点を放置していることに問題があるのではないでしょうか?
そして、この”木こりのジレンマ”の哀しいところは、本人はいたって真面目に、愚直とも言えるほどに一生懸命頑張っているという、勤勉さが仇になってしまっているところです。
一歩離れて旅人の視点で見てみると、まるでコントのようにしか見えないのですが・・・
その様に「木こりのジレンマ」を冷静になって考えますと、人生においても成功者と不成功者の差は紙一重です。
不成功者も決していい加減な人ばかりではありませんし、むしろ真面目な方も多いのではないでしょうか?
それなのに成功する人と失敗する人がいる・・・。
世の中は不公平だと思いがちです。
しかし、両者の間には紙一重ですが、超えがたい隔たりがあると聞いたことがあります。
不成功者の共通点には、”素直な心”での反省と絶対に負けない”粘りが少ない”そうです。
うまくいかなかった時にすぐ諦めてしまうのです。
つまり、努力はするのですがそれは人並みの努力にとどまり、壁に突きあたると体裁のいい理由をつけ、自分自身を慰め、断念してしまうのです。
ここで大切なのは、無理だと考えられていることを視点を変えて粘ってやりぬき、成功させることです。
自分の中の固定化された常識を壊してみることが重要です。
「自分はここまでだ」という頑固な固定観念が成功へ至る一線を越えることを妨げているのです。
壁を乗り越えたという自負と自信が、人格全体を強く粘りのあるものに変えていきます。
そして、この粘りがさらなる成功へと導いていくと思います。
日々の業務を進める上で、私も含めて全従業員が我武者羅(がむしゃら)に頑張ったとしても、刃先が丸ければ生産性は上がりません。
一方、会議室で刃ばかり研いでいたのでは、肝心の木は一本も切れません。
常に両方のバランス感覚を持ちながら、そして常に視点を変えながら、目的を達成するために必要な「刃を研ぐ」と言う”本質的な改善”と考え方を皆さんももう一度考えて見ましょう!
今期の日本BCPに期待をしております!!
そして、今週からお盆休みに入りますが、是非ともご先祖様への御霊に感謝を申し上げてお墓参りに行くようにしましょう!
命の本質であるご先祖様に感謝を申し上げましょう!
日々、忙しいですが今の命は当たりまえではありません。