「ビックマック指数」

今週も引きつづき、ウクライナ問題でロシアとNATO諸国とが激しい駆け引きを続けています。
ウクライナにはロシアから欧州へと向かうパイプラインが複数通過しており、武力衝突が始まると天然ガス供給が懸念され更なる原油高騰が見込まれます。
2/11夜間のNY原油価格は、2014年9月以来の高値94.6ドルを更新しています。
Xデーは15日との報道もあり、とても不気味できな臭い状況です。
今後の原油動向を左右する最大の懸案事項です。

先週は、バブル経済崩壊後の「失われた30年」と題し日本の国力低下を考えてみましたが、今週はその裏付けとなる「ビックマック指数」について考えてみたいと思います。
実は「ビックマック」は大好物で、35年間愛好しているファンでもあります。(笑)

その「ビックマック指数」とは?
—— フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照
イギリスの経済専門誌『エコノミスト』によって1986年9月に考案されて以来、同誌で毎年報告されている。
ビッグマックはほぼ全世界でほぼ同一品質(実際には各国で多少異なる)のものが販売され、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、さまざまな要因を元に単価が決定されるため、総合的な購買力の比較に使いやすかった。
これが基準となった主な理由とされる。
各都市で、1個のビッグマックを購入するのに必要な労働時間を算出することにより、各都市の物価に比した賃金水準を推計出来る。——

結論から先に言いますと「ビッグマック指数で世界経済が見える」という事実です。
販売している国の価格を比較することによってその国の「物価が高いか安いか?」「通貨の価値がどのように評価されているか?」おおよその目安となるとの事。
各国の『ビッグマック指数』はアメリカの値段を基準にして計算します。
ところで、2000年頃はアメリカより日本の方が値段は高かったそうです。
しかしながら、2021年のアメリカでの「ビッグマック」の値段を見ると、なんと!590円でありビックリ!
それに比べて、日本のビックマックは390円で、これを為替レートで換算すると3.5ドル。
アメリカのビックマックは5.6ドル。
したがって、日本のビックマックはアメリカと62%となります。
日本の賃金はアメリカの賃金の約半分となった事を考えると、ビッグマックの価格の違いも賃金格差のデータとほぼ同じで理解が出来ます。
いかに、バブル後の日本で30年もの間「デフレ」が長く続いているかが証明されたと言っても過言では無いと思います。
日本は、GDP(国内総生産)では、世界3位でありながらも、ビックマック指数でみると世界第25位と低く、先進国では最下位である事実。
日本は、地代や光熱費が高いはずなのに、24位コロンビア、23位アルゼンチン、16位韓国であり韓国にも負けています。
ビックマックの価格が安いのが現状であり、情けないやら、嬉しいやらビックマック愛好家としては、複雑な心境です。
その要因として、やはり、アルバイト賃金が安いのが原因だそうです。
それにしても、アベノミクスに踊らされて、日本に住んでいる我々に「貧困感」があるかというと全くありません。
むしろ、意外と日本人は「豊かさ感」「優越感」を持っている・・・。
冷静に考えるとやはり「デフレ」がもたらした?!恩恵かもしれないと考えるべきでは無いでしょうか?

現在、アフターコロナが始まっており「原油高」から「原料高」・「販管費高騰」によって「インフレ」状態の中での、「値上げ」が厳しい現状です。
そのように考えると、アメリカは本当に凄い国力であり、どんどん「値上げ」をします。
その「値上げ」を受け入れるのは、やはりあらゆる産業からもたらす「経済力」があるからでしょう!
その一つの要素が「革新的産業の生産性向上」だと思います。
特に生産性の高いIT系を中心に、急成長しているアメリカの国全体が「生産性」を高めています。
今後の日本経済は、まさに!岐路に立たされており、世界は確実に「インフレ」に舵を切ってくると考えるべきです!
大事な問題として、日本経済は「インフレ」に危機感を持って立ち向かっていけるかどうか?
これこそが、日本国がコロナ対策よりも先決して行う強い経済対策だと思います。

人を雇用する産業がデフレ下での値下げ合戦は辞めて、しっかりと賃金を払える仕事作りが重要だと思います。
あまりにも「ピンボケ」の脱炭素・カーボンニュートラルに向けた政策により全ての資源が値上がりをして、その結果天然ガスの4割を握っているロシアの暴走となった現実を知るべきです。
そして、シューワグループとしてもしっかりと事業ポートフォリオを考えながらの事業構築で、全従業員の物心両面の幸福の実現をしていかなければなりません。
その為にも、環境変化に強い企業体質への変換の時期であり、抜本的な改革が必要だと強く感じました。

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