
理想像

会社は社員にどんな理想像を託して、その為にどう人材育成を図っていくのか…
一つの例えとして、スーパーマンを求めるのか、バットマンを目指すのか、その判断によって全く違う結果になります。
2人ともアメリカが生んだヒーローであり、コミックス、テレビ、アニメ、映画とあらゆるジャンルで取り上げられ、長年国民に愛され続けてきた存在です。
ビジネスの世界で、社員をこの2大ヒーローに照らしてみた時どうか…
スーパーマンは地球人ではなく別の星の住人で「超人」です。
空を飛ぶ、鉄をも砕く、光線を発して敵を倒す、場合によっては死んだ人間を生き返らせることもできる…まさに神のような存在です。
会社に置き換えると、社長や上司が放っておいても大きな成果を生み出す超優秀な社員と言えるでしょう。
しかし、その社員の個人的力量に経営を丸投げしている状態に陥り、いなくなればあっという間に会社の経営が傾く危険性があります。
かたやバットマンは「人間」です。
いろんなことを背負って悩み苦しみながら生きている私たちと同じ存在でもあります。
その「人間」が自分の身体を鍛えぬき、いろんな葛藤も乗り越えて、最新の装備に身をまとい、あらゆる困難に立ち向かって敵を倒す…
会社で言えば、社員をしっかり教育・指導して、同時に社員の意欲も高まって個々に自己研鑽とスキルアップに取組み、
経営環境も整備しながら様々なアイテムを持たせて、一定以上の成果を上げられる仕掛けを構築・運営していくという、企業としての健全な人材マネジメントの推進を意味します。
この点から、会社・組織が求めるべきはスーパーマンではなくバットマンであり、その為に企業努力と自己研鑽を怠らない姿勢が重要であり、
人事としても、社員をバットマンに育て上げる制度や環境を追求し続けていきます。