
三方よし

6月末日をもって岩手復興支援が終了しました。中井次長を始め、岩手復興支援チームの皆さんお疲れ様でした。岩手県被災地で生死の境を直面をした仕事の中で、岩手復興支援チームは、本当に良く頑張ってくれた事を感謝します。しかし、まだまだ復興には、気の遠くなるくらいの労力や日数が掛る事だと感じます。我々も微力ながら引き続き、復興のお手伝いを真剣に考えていかなければダメだと考えております。
三方よし
この頃、良く考える事があります。それは、岩手復興支援チームの週報報告にもあったように、東日本大震災でご自身が被災にあわれているにも関わらず、皆さんが笑顔で受け入れて戴き、たくさんの言葉をありがとうを戴けた事です。我社の企業理念でもある、『ありがとうの言葉を世界一集める企業』として、今までには無い仕事をさせて戴いた。やはり、そこにはお金だけでは無い、真のサービスであり、お客様の深いありがとう(有難い)を頂戴できた事。これは、まさしく商売の原点である「三方よし」ではないかと考えるようになりました。
それでは「三方よし」とはどのような事でしょうか?皆さんでもう一度、参考資料を元に勉強してみましょう!
「三方よし」とは?
近江商人=近江(滋賀県)出身者で、他国に出向き活躍した商人のこと。北は関東、東北、北海道、南は九州、外国まで進出し、現地に多くの店を出店した。やがて開店することが本務であり、旅先の人々の信頼を得ることが何より大切であった。そのための心得として説かれたのが、売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」である。取引は、当事者だけでなく、世間の為にもなるものでなければならないことを強調した。
「三方よし」の原典は、宝暦四(1754)年の中村治兵衛宗岸の書置は次の一節(要約)になります。
——-たとえ他国へ行商に出かけても、自分の持ち下った衣装等をその国のすべての顧客が気持ちよく着用できる様にこころがけ、自分のことよりも先づお客のためを思って計らい、一挙に高利を望まず、何事も天道の恵み次第であると謙虚に身を処し、ひたすら持ち下り先の地方の人々のことを大切に思って商売をしなければならない。そうすれば、天道にかない、身心とも健康に暮らすことが出来る。自分のこころに悪心の生じないように神仏への信心を忘れないこと。持ち下り行商に出かけるときは、以上のような心がけが一番大事なことである。——–
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」は、今や大企業の礎となった総合商社、百貨店、繊維会社などに脈々とその歴史は引継がれている。近江商人は『三方よしが商売を続ける基本なり』と教え、買い手も喜び、売り手も喜び、社会も喜んで、その商売は成功する。つまり、いずれ一方でも喜ばない商売は失敗するとの教えでなのでしょう!自分だけが儲けるのではなく、皆さんに喜ばれることがとても大切だということですね。
現代で言われる企業の顧客満足(CS向上)、や企業の社会的責任にも通じる言葉です。僕は、今までの商売の原点は、出来るだけの企業努力で薄利多売と笑顔のサービスで、ありがとうを貰える原点と考えてきましたが、それだけではダメだと感じました。岩手復興支援を通じて「三方よし」の原点である「世間よし」をしっかりとした基盤をもって考え「近江商人」に学び成功の基本にしたい。「世間よし」のお客様に必要とされる為には、どのようなサービスをするのかをしっかりと考えていかなくてはなりません。
会社は個人のものではなく!公器(※おおやけのもの。公共のための機関)なものである!世間に必要とされる「商売繁盛ありがとう経営企業」へ成長しようではありませんか!
「近江商人流」出来るビジネスマンのベスト5だそうです。
皆さんはいくつ当てはまりますか?
- 感謝「ありがとう」の心と実践
- 明るく・元気で・素直。正直、プラス思考。
- チャレンジ精神旺盛で、進取の気質。
- 朝早くから夜遅くまで「きばる」努力と勤勉。
- 常に先を見つめ、情報を仕入れる先見性。