季節柄、上場企業各社の三月期決算が続々と報じられています。
先月末には、お取引先様でもあるソフトバンクグループの5兆円近い純利益が話題になりましたが、投資した会社による株高の恩恵もありますので深掘りはしません。

各社の決算を抜粋をすると次の通りです。
~大赤字で過去最大、新型コロナが影響・・・。~と報じてます。
・朝日新聞社 170億円の大赤字 創業以来赤字で社長交代。
・近畿日本ツーリスト 過去最大となる284億円の赤字で、96億円の債務超過。
・ラウンドワンの三月期最終損益は、179億円の赤字。赤字転落は6年振り。
・JR九州の三月期連結決算は、最終損益が189億円の赤字。赤字転落は16年上場以来初。
さらには、旅行、鉄道、レジャー施設、航空業界は、明らかにコロナ直撃業種です。

そして、注目すべきは、自動車業界での明暗がくっきりと分かれていたことです。
・業界ランキング3位 日産は、三月期連結最終損益が4486億円の赤字。
・業界ランキング5位 マツダは、三月期の売上高が16%減。連結最終損益が317億円の赤字。
しかし、コロナで負け組ばかりではありません。もちろん勝ち組もいます。
・業界ランキング1位 トヨタ自動車の三月期連結決算純利益は、前期比10%増の2兆2452万円。
トヨタ自動車は、2022年三月期売上は前期比10%増の30兆円。純利益は2%増の2兆3000億円との見込み。
正直、同じ世界的なマーケットでありながら、同じ車を製造販売してこの差が出るとは驚きです。

「死の谷」というビジネス用語があるそうです。
業界の中で「死の谷」のポジションにいること。「死の谷」というのは古典的で普遍的な経営戦略のコンセプトとの事。
同じ業界でありながら、競争をする大企業同士を比較すると圧倒的にトップが儲かり、それに続く2番手、3番手の企業は収益が上がりにくい構図があります。
業界が縮小して事業から撤退するのも「死の谷」の企業からです。
上記のように、自動車業界ではトヨタ自動車と比較して日産自動車、マツダが、コンビニ業界では、セブン-イレブンと比較してファミリーマート、ローソンが「死の谷」のポジションにいます。
この「死の谷」のポジションの企業は、業界が好調のときは利益が上がるのですが、不況になると真っ先に業績が悪化するとの事。
そして、業界が縮小して事業から撤退するのも「死の谷」の企業から始まります。
東芝自体が家電事業を中国企業に売却したのもその理屈と聞けば理由がわかります。

しかしながら、興味深い事に業界でも下位企業の中には、とても好業績を上げる企業があります。
トップと同じことをやっていたら勝てないことが明白なので、あえて差別化(ランチェスター戦略)を試みて成功する可能性も広がるそうです。
こういう世界的パンデミック時代から長期凋落傾向の経営環境になってしまうと、業界トップ2番手、3番手が同じような経営戦略では勝ち目が無い事が明白となりました。
我々、石油業界も同様であり、脱炭素・グリーンイノベーションが進んでいる中でも、しっかりと次の事業へのポートフォリオを組みながら事業変革に挑んで行かなければ成らないと節に感じました。
しっかりと事業の中での「死の谷」考えながら、ランチェスター戦略とエリア戦略と事業部戦略を繰り広げていきましょう!

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筆者:矢野秀和
シューワグループ
代表取締役