今週末の東京株式市場は「暖かい冬」への楽観ムードに包まれた。気象用語の「暖冬」とは違う。原油価格が下落し、暖房への心配が減るという意味だそうだ。そんな中、OPECが27日の総会で原油の減産見送りを決め、原油相場が急落。燃料コスト抑制が業績改善につながりやすいと飛行機関連や運輸関連が買われ、日経平均株価は一時200円近く上昇しました。皆さんもテレビ・新聞でよく見られていると思いますが、本業にかかわる事なので『原油価格暴落』について考えてみたいと思います。

原油価格暴落

今後どうなるのか?とご心配の部分があると思いますので分かりやすく簡単に説明致します。ドバイ原油価格は6月末時点で109.5ドルだったのだが、10月28日時点で67.5ドルと
29%以上も下落しており、一日だけで4%以上も下落したという。この原油価格の暴落については大きく分けると3つある。

  1. 世界景気減速懸念
  2. 減産できぬOPEC
  3. ヘッジファンドの売り残増加(日本では、先物下落による追証拠金払が発生して買いポジションから強制の売りに転換)

特に、世界景気の減速懸念が挙げらているが、10月にはIMFが世界経済見通しを下方修正、マーケットは世界の景気の減速を強く意識することとなった形。

原油価格の下落の要因は何か?

約4年ぶりの原油価格60ドル台への下落を考えるには様々な要因が挙げられるが、一番は何か?そもそもの原油価格の下落の要因は、アメリカのシェールオイル増産による供給過剰が原因と言われています。過去、供給過剰による価格の下落が起こるとOPEC内決議をして最大の産油国であるサウジアラビア(OPEC内約30%)が率先して減産してきたんです。逆のときもそう、供給不足が発生するとサウジが増産して世界の需要を満たしてきました。このように、OPEC内約30%の力量をもつサウジアラビアの力をもって、世界における原油の価格が維持されてきた歴史があるワケですね。

今回の理由はシェールオイルっていう、これまでには無かったモノ(敵)に向かって石油シェアを守るためにサウジは敢然と価格競争を挑んでいる構図みたいです。いわいる、価格を下落させてシェールガスの生産や開発を止めようとする動きがある。もうひとつは、アメリカが中東とロシアやイスラム国相手に価格を下落させた上で、相手を弱らせる戦略もあるという解説もニュースにはありました。

実際のところ、価格競争力はシェールよりもサウジの原油の方があるらしいんですけどね。あまりにも、下落が急展開でしたので本当のところはあまり誰もわかって居ないようです。しかし、昨今のサウジなどの裕福な産油国はもともとの価格が30ドル前後でしたから、多少下落しても十分大丈夫らしいですね。

原油が下がるのはありがたいんですけど、そんなことが原因でまた何か別の問題が起こって、結局は原油価格がハネ上がったりなんてこともあり得ます。今までとは真逆の逆オイルショックでは、50ドル代を割り込む可能性もありそうです。いよいよ、12月に入り本格的な需要期に入ってきたましたが、直近の灯油は下がりそうです!

※余程のことが無い限り年内の値上げはありません。追加値下げもあり得ます。

日本の場合は、元売りメーカーが高い時の原油を持っているので、目先は下げつらい状況が予想されます。しかし、ご存じのように暖冬傾向の中で、灯油が全く売れていない現状では、市場ではダブつきがある状況です。上記の内容をよく理解しながら、また、市場の動きにも注意しながら、販売員さんやお客様に正確に伝えて頂くようにお願いいたします。情報提供も他社との差別化を図るためには大事です。

有事の際のリスクを最小限に災害時の燃料確保について【BCP対策】燃料の緊急時供給契約専属貯蔵サービス・専属配送サービス

筆者:矢野秀和
シューワグループ
代表取締役