今日は先物市場についてお話をさせて頂きます。
石油製品の価格なんですが、実は毎週変わります。
特に日本の石油製品の現物の価格は何が基準になっているかというと、中東のドバイからの輸出価格を円換算したものが主になります。
ドル建てで輸出されるため、円ドルの為替で算出されるものが基準で、石油製品取扱メーカーの最大手であるエネオスが発表する基準価格が一番参考となり、大手メーカーの横並び意識もあってか、出光シェルやコスモ石油もエネオスに右習えの価格となることが多いようです。
何故ドバイの輸出価格が主になるかというと、日本は約83%をサウジアラビアなどの中東諸国から輸入しているためですが、世界規模で見た場合の主な石油製品の価格は、アメリカのWTIという市場やヨーロッパの北海ブレント市場と先ほどの
中東のドバイという三大市場で決まっていて、日本国内でいうと、毎日変わる輸出価格の一週間平均を基に毎週水曜日に価格の改定を行っています。
今お伝えしたのは現物の石油製品の価格ですが、石油製品の先物製品の売買もあり、一か月先~六か月先の先物の売買も先物市場というところで行われています。
先物市場の発祥は穀物の取引が最初なのですが、昔は現代のような巨大な穀物倉庫が無かったので秋に穀物を収穫すると速く流通の中心であるシカゴに出荷してしまうことが必要でしたが、シカゴ市場では
収穫期に各地から供給が殺到し、値段が崩れるので、一番安くなったときに農家は作物を叩き売りするという結果になり、冬場や春先は供給がひっ迫し、市況は高騰するので、作った作物を売るタイミングをずらすことができれば合理的な商売ができると考えたのが最初です。
同様に原油の輸入は中東諸国から約12,000kmをかけて日本の輸入基地や製油所まで運ばれるため大型タンカーで往復45~50日かかる。途中には、水深の浅いマラッカ海峡などもあり、細心の注意を払いながら運ばれる。
輸入当事者はこの長い日程の価格変動リスクを避けるために先物取引を利用している。
我が社の灯油も、特に冬場に価格が上がることが多いため、TOCOMという日本の先物市場で最盛期になる前の価格が上がり切っていないときに購入します。
ただし、価格が安いと思っても、いろいろな経済の情勢によって冬場に相場が崩れることもあるので、一定のリスクがあるのですが、最近はエネオスなどのメーカーの寡占化が進んでいることもあって系列でない我々のような先に灯油などの石油製品が十分に出てこないことも多いので、量の確保という意味でも先物を購入することは非常にメリットがあることとなります。
ところで、刑務所などボイラーを使っている先では夏場も灯油の需要が高いので、入札で受注をしていますが、一度決まると価格が一定期間変わらないことが多いので、そのリスクを避けるために灯油の先物を買って、収益がぶれないようなことをしています。
石油製品で言うと、重油の入札もしており、重油も灯油と同様に受注すると、三か月収入価格が同じなので、その間の仕入価格が上昇するというリスクを避けるために原油の先物を購入します。
石油製品の仕入れ価格が上昇すれば、原油価格も上昇するので、先物で利益を確保するということで、仮に入札の収入よりも仕入が上昇して赤字になっても、先物を売れば利益が確保できるということで、リスクヘッジを行っています。
すべてが理論通りに進むわけではなく、買うタイミングがずれて失敗することもありますが、入札にとっても灯油の巡回にとっても先物市場は非常に有効な手段であり、今後もうまく活用したいと思っています。
以上です。

有事の際のリスクを最小限に災害時の燃料確保について【BCP対策】燃料の緊急時供給契約専属貯蔵サービス・専属配送サービス

筆者:松山裕
シューワ株式会社
入札・大型配送事業部
課長