私はかつて所属していた企業で年間約1億円のコストダウンを行いました。そのことが社内に波紋をお越し功績となるものが悪となってしまいました。当時私は上司の役員が責任者となった社内のコスト削減PJのメンバーでした。

製品を入れるダンボール箱の仕入を仕入先3社(レンゴー等3社)に対して各社の競争をさせずに1社1品種で購入していたので値段が高く設定されていました。競争させてなかったのです。

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部分最適と全体最適

製品を運ぶトラック輸送は関西から北に向かうと東京以北(高崎)では運賃が急に上がります。それは1日でいけないため運送会社が運転手2名にしたりするためです。ここのコストダウンは単純です。ダンボール箱では仕入先各社に全品種発注し値下げしました。製品輸送では関東以北をコンテナ輸送に切り替えました。

今まで翌日夕方についていた仙台や東北への配送が3日とか4日かかってしまいます。営業部門や製造部門で調整して納期に合わせて生産出荷してもらって対応しました。

言葉でいうと簡単なのですが「生産シフト変更」/「出荷シフト変更」等生産管理部門や物流部門製造部門、情報システム部門生産と出荷に関わる全部門で結構な時間と綿密な準備が必要で各部門大幅な業務変更となり社内の調整は大変でした。

とはいえ年間5000万円以上のコストダウンに比べ変更によるコストは300万~400万程度でしたので、結局コストダウンにつながるということで押し切りましたが、この企画とPJを担当した私に対する風当たりは半端ではなかったのです。

私と上司は次年度以降の主原料(原価の50%を占める)の大幅な値上げ契約が進んでいることを懸念して対策を打ったのですが、営業部門も製造部門も自部門のことしか考えてなく全社として製品原価が高騰することを考えていませんでした。

私と上司は全社としての最適なことを目指したのですが、各部署は自部門にとっての最適なことだけを目指していました。このギャップがこのように私に対する厳しい風当たりの理由です。

この企業は最終的にこの体質が変わらず、業績が悪化して他企業に吸収されてしまいました。かつては多くの利益を生んだ優良企業だったのですが、それは一時的なラッキーパンチだったのです。それに殆どの幹部がきずかなかったのです。

「部分最適と全体最適」最近このことばを時々使っているのですが「部分最適の合計が全体最適」になるかというとなりません。要は部分にとって最適であっても全社ではそうならない場合もあるということです。

まとめ

私がお話したことも「部分最適の合計が全体最適」とはならないという一つの例です。シューワグループでは事業部門ごとの利益を予算で厳しく管理して行ってもらっています。このことで自部門には最適であるが、全体として最適でなということが起こります。

例えば各事業部が目標利益達成の為に人員増加を行います。全社としてはその合計の人員が増加となります。増加した人員が100%稼働すればいいのですが全員が80%の稼働だと全社では多くのロスが生まれます。

とはいえシューワグループでは矢野社長の号令のもと各事業部長が部分最適だけにとどまらず全社最適も考えた事業部運営がされています。これからますます事業拡大 事業領域が拡大していくなか、今のこの体制を維持発展していただきたいと思っています。この全体最適を考えた事業部運営が利益の増加を生みます。

事業部と全社の利益が一致する最小公倍数をいかに早く見つけるかということを今後もさらに進化させていただきたいと考えております。

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筆者:松山信仁
シューワグループ
執行役員部長