本日は、選択と集中について話をさせて頂きます。

選択と集中

皆さんは、「選択と集中」についてどうお考えですか?何をやめて何に集中するか?ということですね。以前にも店長会議で話しましたが、皆さんはマツダのデミオという車をご存知ですか?ガソリンエンジンの車でハイブリッド並の低燃費を実現されています。どのようにしてこの様なイノベーションが起ったのか皆さんお分かりになりますか?大手自動車メーカーさんは1000人規模でエンジン周りの開発を行われているそうですが、当時マツダは筆頭株主の米フォードとの共同開発に駆り出されて、エンジンの開発担当者は20~30人に減っていたそうです。

マツダの開発本部長は、「数十人の組織ではあれもこれもできない。一方で必ず燃費の良さは重要になる。エンジンの基本に立ち返り一から考え直すことにた」(日経新聞)と言われています。

マツダのエンジン開発担当は、圧縮比という基本技術に注目し、圧縮比を高めることで燃費を向上させたそうです。すでに行きつくとこまで言った思われた車のエンジンの技術も基本に、立ち返ると、実はまだまだ改善の余地があったいうこですね。マツダの開発本部長は、「人が足りなかったからこそ突破口が見つかった」とも言われています。もしマツダが少ない人数で大手他社と同じことしていれば、おそらくデミオの低燃費エンジンは開発できなかったのでは?

バリュープロポジション

この様な考え方をマーケティングの世界では、バリュープロポジションと言います。バリュープロポジションとは、顧客が望んでいて競合他社には提供できない自社が提供できる価値のことです。バリュープロポジションの考え方は、本質的には競合他社と自社が提供する価値をどのように差別化し競合他社との比較の中で、自社の強み活かした提供価値をどこに位置づけるかという視点が重要になるそうです。差別化という意味では、ランチェスター戦略が取り上げられることもありますが、少ない兵力で大軍と同じ戦い方をすると必ず破れる。

大手との差別化

大軍(大手)と違ったやりかた(差別化)をしなければ戦いに敗れるのは当たり前ですね。戦国時代の『桶狭間の戦い』を見ても証明されているようなものですね。この様な例からみましても、少数精鋭で選択と集中を迫られた時は、全ての問題を解決するような網羅思考は危険だと言えるでしょう。社内でも良く見受けられるのが、問題の本質を見抜くという視点が欠けていて、単なる情報コレクターになっている方がいらっしゃいます。

苦情や他部署からのクレーム、不満など調査をすればするほど出てきます。それら全てに対応しようと網羅思考的に考え出すと中々先に進まずまた、全ての方からコンセンサスを得ることは極めて困難です。何か問題が起こった時に対策に時間をかけていると問題そのものが変化し大きな問題へと発展していく事があります。日本は良く、コンセンサス社会だと言われます。ドラッカーも重要だと言われていましたが、それは既に40年以上前の話で、現代の様な変化の激しい時代に求められるのは、完璧なコンセンサスではなく意思決定のスピードと柔軟性だといわれています。

また、想定外をなくすためにあらゆる事態を想定しようとすると、どうしても意思決定に時間がかかってしまいます。細部にいたるまで緻密に立てられたプランは遊びがない分変化に対応する事ができません。計画どおりに実行する事が目的となり、本来の目的から遠ざかる事さえあります。解決すべき課題を論点として、先ず論点を考えます。考え出すと論点はキリがない程たくさん出てきます。例えば、泥棒に入られた場合を想定してみましょう。

泥棒に入られたのは、解決すべき課題と言えますか?泥棒が入ったのは、起きてしまった事なので、解決のしようがありません。起こってしまった現象を解決をするために重要なのは、誰かの責任を追及する事ではなく、なぜ泥棒に入られたという『原因』と泥棒に入られたことで何が起きたかという『結果』です。現象 昨晩泥棒が入った

論点

  1. 防犯体制に不備 →→→→ 対策・防犯体制作り
  2. 損害を受けた →→→→→ 対策・損害把握、補償検討
  3. 報告が遅かった →→→→ 対策・報告体制改善
  4. 会社のイメージダウン → 対策・影響把握、対策検討

論点は、すべて同列で扱う必要はありません。優先順位は絶対的なものではなく状況によって変わります。もし資金繰りが厳しいのであれば、『損害を受けた』ということが重要な論点になります。また、世間の評判が絶対的に重要だ!とすれば『会社のイメージダウン』が最も重要な論点になるのです。全ての論点を網羅的に扱うのではなく、最も重要な2~3個の論点に絞って対策を考える。この方法なら効率的に且つ迅速に対応できます。これが『論点思考』です。

最後に

優先順位の低い論点にかかわる時間はありません。余分なものは捨てる勇気が必要です。本当に必要な論点にエネルギーを集中しなければなりません。少数精鋭では、『選択と集中』選択し集中することが極めて重要だと言えます。ゴルフの練習でも頭の位置がとかひざがとかあれもこれもいっきに指導されれば、どこをどうした良いのか分かりませんが、一つだけポイントを決めて徹底的に直すことは全部を一気にやるより簡単ですね。

何かを決断する時、素早く行動をしなければならない時は、『選択と集中』が重要になってきます。何を捨て何をとるか!皆さんも、意思決定を迫られた時、『何を選択し何をやめるか』勇気をもって決断をしてみて下さい。

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筆者:鯉ノ内隆弘
シューワグループ
執行役員部長